マイライン勧誘「NTT、独禁法違反」・C&WIDC

 英通信大手ケーブル・アンド・ワイヤレス(C&W)子会社の国際・長距離電話会社C&WIDCは21日、日本電信電話(NTT)グループの営業行為に独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会に調査依頼を申し立てたことを明らかにした。5月に始まるマイライン(電話会社事前登録制)に向けた営業活動で、独占的な立場を利用した顧客勧誘の事例があるとしている。マイラインの営業を巡り公取委へ独禁法違反を申し立てたのは今回が初めて。
 公取委は申し立てを受けた後、1カ月以内に調査に入るかどうか決める。違反の事実があれば、警告、注意や排除勧告などの処分を行う。申し立ての対象はNTT東日本・西日本と長距離・国際通信のNTTコミュニケーションズ(NTTコム)の3社。NTT東西地域会社の営業所がC&WIDCの通信サービスを利用する顧客に対して、「NTT以外の通信会社を選ぶと通信設備の故障修理が困難になる」などの表現でNTTグループへの登録変更を勧めたという。