「京都=パリ説」というのが巷でささやかれている。
関西のMeetsという雑誌とか、何年かのFIGAROの大々的な特集で、この2つの都市の類似性が
どれくらいあるのか、またはないのかが たまに物好きな人の間で議論されているようなのだ。
まず第一に川がある。しかも街にとって非常に重要な川である。東京の隅田川と京都の鴨川とでは、心理的な
重要性がまるで違う。隅田川、を、現在でも東京の中心にあると思える人は少ないだろうし
実際地図見てみると、いかにも隅においやられてしまった感がある。
ところが京都の鴨川とパリのセーヌ川の重要性といったらそれがない京都もパリもありえない、という程に
心理的な重要性を占めてるし、実際地図をみてみてもほぼ真ん中を通ってる。
次に私が気になるのは喫茶店の多さである。京都は1つ通りを歩けば小さな喫茶店に簡単に
3軒くらいあたってしまう。華やかな「カフェ」ではないが
地元の人に愛されている感じの小さな店である。
東京はどうかといえば、もう東京にはそんなにたくさん喫茶店は存在しないし、あってもドドールかスタバの
ようなお店になっている。
さて、ではパリはどうかというと、これまた個人経営で、地元の人が常連客の、華やかでないカフェが非常に多くある。
実際パリを何気なく歩いていると華やかなカフェにガイドなしでたどり着くのは困難で、入るとじろっと
見られるような地元中心のカフェというのが非常に多くを占めている。