<< 北海道にもいた!?海辺のオオカミ −絶滅したエゾオオカミの食性復元 >> 2017.1.25
『かつて、北海道には、イヌ科の大型哺乳類であるエゾオオカミが生息していました。
しかし、乱獲や餌不足などの要因が重なり、20世紀初頭までに絶滅しています。
総合地球環境学研究所松林順研究推進支援員らの研究グループは、複数の博物館に
所蔵されているエゾオオカミの骨格試料を対象に安定同位体を使った分析を行い、
7個体のエゾオオカミの食性を復元しました。その結果、多くのエゾオオカミは専ら
エゾシカなどの陸上動物を食べていましたが、中には、海産物を多く食べている個体
がいることが明らかになりました。カナダ沿岸の一部地域では、サケなどの海産物を
多く利用する「海辺のオオカミ」が知られていますが、北海道のエゾオオカミも
これに近い生態を持っていた可能性が示唆されました。〜 』