パンダは主食である笹を消化するための特殊な菌が腸内にいるわけでもない(肉を分解する細菌は多数いる)。
複雑な仕組みを持つ腸があるわけでもない。むしろ、人間よりも簡素な構造の腸で、
ヒグマと同じくらい肉食に適した体をしている(パンダの腸の長さ6m、人間8m、牛50m)。

だから、大量の水をがぶ飲みすることで笹の薄い細胞壁から何とか栄養を消化吸収している。
その消化効率は23%(牛は70%)で、糞は笹が青々としたまま出てきているものもある。
低い消化効率をカバーするため1日に大量の笹を食べる(40kg)。食事は10時間以上続く。

全力で食べても必要最低限のカロリー摂取量をまかなうので精一杯だから慢性的なエネルギー不足である。
そのため、繁殖能力が低く絶滅危惧種である。

そして、消化しにくい笹の葉を無理矢理食べるから、毎月腹を壊して定期的に腸壁が剥がれ落ち
腸壁を排出するために激痛にもがき苦しみ、しばらく元気がなくなる。