声マガ・インタビュー幸村 恵理 06/23/2020

所属して2カ月後くらいにいただいた、アプリゲームのお仕事でした。
プレッシャーですごく緊張してしまったんですが、ディレクターさんが優しくて、「良かったですよ」って言ってくださって。
でも、私は「こんなんですみません」って謝ったんです。
そうしたら、その後、一緒にいたマネージャーさんに叱られまして。
「私はあなたならできると思ったからあなたを選んで出演させたのだし、あなたは会社を背負って出演しているのだから、
自分に責任を持たなければいけない」って。確かにそうだなって。
謙虚なだけではダメで、プロとしての自覚を持たなくちゃいけないって強く感じました。

デビューから2年目、初めてオーディションでいただいた、アニメ『荒野のコトブキ飛行隊』のエンマ役です。
オリジナルアニメーションだったので、どんなキャラクターなのかわからない状態でスタートしたんですが、
共演者やスタッフの皆さんと一緒に作り上げていく感覚に、声優になったんだってすごく実感できて嬉しくて。
戦闘機に乗るという経験したことのないことを表現しなくてはいけないし、キャラ作りもすごく悩んだんです。でも、
視聴者の皆さんからエンマちゃんのことを「カワイイ」とか「好き」って言ってもらえて、
自分がやってきたことが間違いじゃなかったって認められた気がして、何とも言えない幸せな気持ちになりました。
この作品では収録の他に、ラジオや顔出しの仕事など、初めての経験もたくさんさせていただいて、いろいろなことを学ばせていただきました。

いただいた役一人ひとり、制作者さんが一生懸命考えて作り上げたものなので、どれもこれも素敵で、
それに私たちは声というほんの少しのお手伝いをさせていただいているんですが、声が違うだけで伝わり方はだいぶ変わるし、
その役に寄り添って演じるのは本当に楽しくて魅力的だなって思います。
しかも、子どもだったり、お嬢様だったり、実際に自分がなり得ない役柄を表現することもできますからね。
声だけで表現するのは職人技だと思うし、何ものにも代えがたい楽しさやワクワクが詰まっている仕事だなって思います。

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