金融コングロマリットを構築すべく、グループ企業の拡充を図るHS証券。「世界を相手に勝負したい」と壮大な夢を語る澤田秀雄の下に、野村證券、三菱商事、国際証券などから日本を代表する金融のスペシャリストたちが集まった。
澤田の右腕として辣腕を振るう副社長の野口をはじめ、澤田が絶対的な信頼を寄せる5人の精鋭がHS証券グループの未来を担っている。(文中敬称略)

澤田の右腕として
HS証券の未来を担う

HS証券副社長 野口英昭

 国際証券(現三菱証券)では、公開引き受けを担当、一貫して未公開企業に対する公開支援業務に従事していた野口は二〇〇〇年、当時社員数十七名のオン・ザ・エッヂ(現ライブドア)に転職する。
上場準備を取り仕切り、同年四月には同社を東証マザーズに上場させた後、投資事業を行うキャピタリスタ(現ライブドアファイナンス)を設立し、社長に就任する。
 国際証券時代にスカイマークエアラインズに関わったこともあり、澤田とは面識があった。
そうした縁もあり、外部からHS証券の立ち上げを支援していた野口だが、「やはり証券会社でこそ自分の力が発揮できるはず」と考え、二〇〇二年にHS証券と共同でHSインベストメントを設立、社長に就任するとともに、HS証券の主幹事業務を立ち上げた。
そして最初に担当したのが、ビービーネット。幹事団の証券会社五社が直前になって降りるというトラブルもあったが、強行突破でこの案件を成功させたことで、翌年四社、二〇〇四年には十四社の主幹事実績を残すことができた。
「〇五年を含めて合計で二十四社の主幹事を担当したことで、HS証券はきちんとやれるというブランド力と安心感につながった」と野口は話す。
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