※実害
https://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2024/02/09/antena-1406/
活動にも深刻な影響が
 尋問では、こうした誹謗中傷によるColaboへの悪影響についても時間が割かれた。妊娠した少女と長い時間をかけて信頼関係を築いて病院に行く了解を得たものの、Colaboに関するデマを信じた友人から「怖いところだから行っちゃだめ」と引き留められた結果、中絶の選択肢を失ったという例が紹介された。仁藤氏は「1日でも早く出会えるかどうかでその子の人生が変わってしまう」と深刻な影響が出ていることを明かした。
 ColaboのシェルターについてSNS上で「いいところだった」という趣旨の投稿をした少女が、被告のデマを信じた人たちによって友人関係や学校をさらされた例も報告された。シェルターの位置を特定する情報が流れ、閉鎖に追い込まれることもあったそうだ。
 口頭弁論は、かつてシェルターを利用した20代の女性も傍聴していた。その女性は裁判の後、「(シェルターは)タコ部屋じゃない。(大人たちに)不信感を抱いていた女の子たちがColaboに来て『信じてもいいのかな』と思ったのにデマのせいで病んだり、実家みたいな場所を失ったりしている」と語った。
 また、被告側の弁護士が、声かけなどのアウトリーチ活動に少女たちが「参加させられていた」と繰り返し述べたことにも違和感を覚えたという。「活動を楽しんでいたし、路上に立っている女の子とつながりたいと本気で思ってやっている。『Colaboから参加させられている』という言い方は違う」と憤った。