【意見聴取に対する回答書テンプレート試作版】

(右寄せ)2024年何月何日
○○株式会社 御中
(右寄せ)発信者 犬山太郎

(中央寄せ)貴社からの意見聴取に対する回答書

 発信者は、以下の理由から、貴社による発信者情報開示に同意しない。

1.「権利が侵害されたことが明らかであるとき」と言えない
プロバイダ責任制限法5条1項は、「侵害情報の流通によって請求者の権利が侵害されたことが明らかであるとき」および「請求者に発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき」に限定して発信者情報開示請求権を認めている。しかし、発信者は、Web掲示板「5ちゃんねる」において、別の人物により書き込まれた内容について、「〜〜」と自らの感想を書き込んだに過ぎない。
これは一般に意見論評の一種に過ぎないから真実性は問題とならないし、そもそも請求者の社会的評価や信用を低下させると言えない。また、この感想が社会通念上の受忍限度を込める侮辱とも言い難いから、請求者の名誉感情を侵害する不法行為にも該当しない。さらに、この感想は秘密の暴露と言えないから、請求者のプライバシーも侵害しない。
以上から、この発信者情報開示請求は、プロバイダ責任制限法5条1項に規定された「権利が侵害されたことが明らかであるとき」の要件を満たさない。