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断然大阪派でしょうに…


日中学生会議 2020/08/07- 【オススメの中華料理⑥】

Writer: 堀口英利

皆さん、「餃子」はお好きでしょうか。
私は大好きです。余談ながら、焼売や小籠包はもっと好きです。

ニュースで「餃子」、先月の東京都知事選挙で一騒動あったり、有名な餃子レストランチェーンの経営者が事件に巻き込まれたりと、何かと「お騒がせ」な印象すらありますが、それは餃子が日本の「国民食」になっていることの裏返しなのかもしれません。

さて、日本で「餃子」と言えば「焼き餃子」ですね。だいたい、「羽根」が付いていて、焼かれた面が上になっていて提供されるはずです。そして、肉、海老や野菜といった「餡(あん)」が主役で、皮は脇役でしょう。

ところで、ラーメン屋さんに行くと、麺類に炒飯(チャーハン)や白飯を添えて召し上がる人を目にすることがあります。この組み合わせはどちらも炭水化物ですよね。考えてみたら、焼きそばパンも炭水化物を炭水化物で挟んでいます。日本の中華料理店でも、餃子に炒飯(チャーハン)や白飯を添えて提供されることがあります。

しかし、どうやら中国ではこの組み合わせは「あり得ない」ようです。なぜでしょうか。
実は中国において餃子の主役は「皮」なのです。しかも、基本的餃子と言えば「水餃子」。モチモチとした厚い皮に包まれ、小麦粉の味わいを重視する食べ物です。

さらに、盛り付け方も異なります。私が行きつけにしている銀座8丁目にある京都発祥の有名な餃子専門店では、もちろん焼き目が上になって、しかも羽根が付いて盛り付けられています。
一方で、中国では皮と皮をくっつけた面が上になって提供されるようです。もちろん、水餃子ですから「羽根」なんてものはありません。

どうやら、この「焼き餃子」は満州から引き上げた日本人が持ち帰ったもので、戦後の日本で独自の進化を遂げたとされています。中国でも「日式餃子」と呼ばれて区別されているようですが、やはり主流ではないようです。

ちなみに、私は京都と大阪なら、断然「大阪」を選びます。何のことかはお察しください。



第39回日中学生会議実行委員会
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