或る法人タクシーに乗務員として採用されるにはその適正が審査され、誰もが乗務員に採用される訳ではないと聞きます
この審査基準は大まかに言うと「馬鹿でも利口でもない事」とされていて、
余り愚鈍すぎると、地理試験に何度挑戦しても不合格になったり、2種免許を取得できなかったりして
会社は無駄な投資をする事になります
ですが、乗務員として適正であるかの判断はそう簡単ではなく、営業所に配属されて
実際に営業してみないとその適正は分からない事が多いそうです
その結果適正がないと見込まれた乗務員は以前は良く個室に軟禁されて、
数人の班長に退職届を書くように強要されるなどして、社会問題になりそうな状況でした
そうして、その職場の乗務社員にはお世辞にも利巧と言える人は皆無であると聞きます
それは何故でしょうか
ここに重要な事柄が示されています
乗務員の入社の審査の際に「馬鹿でも利口でもない事」とあるのは、「馬鹿」の理由は上記の通りですが、なぜ「利巧」でも審査からはじかれるのでしょうか
それは、少しでも利口なら「このタクシー会社のあまりの矛盾」に気づき、内部批判をするようになることが懸念されるためだと察せられます
今のところ、愚鈍な彼らはその会社の経営方針に、何の疑いもなく従順に、唯々諾々と働かされていますが、
正に会社の乗務社員の入社審査が功を奏していると言えます
この会社では、一般公募の他に顧客関連の斡旋で断れないがために審査の網を抜けて入ってくる乗務社員もいますが、
その方面でのあぶれた「栗鼠虎組」でもともと利口な者など只一人もいない
その法人タクシー会社は聞くところによると、なんと5000人もの乗務社員がいると言いますが、
よくもこれ程にも一律して愚鈍な人を集められたものかと感心させられますが、
この会社の命運を左右する乗務社員の入社審査にこの会社がどれだけ神経を使い精査したかが窺い知らされます