空を仰ぎみる。太陽がまぶしい。
暖かい朝だ。
こんな日はコーヒーを飲みながら本を読むに限る
音楽も流してみるか
バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタが良さそうだ
そして窓から外を眺める
日差しが強い外の景色が悲しく思える
外の景色の明るさは、陽気さを意味するのではなく、
明るさの中にある残酷さを露呈させる
この明るい日差しに照らされたどこかでは
野垂れ死にした猫の死骸に多くの鴉が集って、内臓を食いちぎっている
に違いない。
血を吐いて蹲るおばあさんがそのまま前向きに倒れ、助けを求めながらも
おばあさんに気づく人が歩いていることもなく、空には強い日差しを
おばあさんに浴びせかける太陽しかない。そんな場所もあるにちがいない。

中で助けを