流通「そうはいっても有名大学の学生が有名企業に入りやすいという構図は今も変わっていない。
   東一早慶の学生は結果的に有名企業に入っている。
   企業としても大学に入るまでの努力は評価すべきだと思うね。
   それをまったく考慮しないという学歴不問採用は絶対に嘘だよ」

電機「今までのように東一早慶だけに偏りはしないが、学歴が大きな目安であることは
   間違いないし、企業から見たら安心感がある。
   大学に入るまでに努力したわけだし、
   しかもちゃんと卒業できるという人は最低限の安心感がある」

(中略)

化学「とにかく大学の数が多すぎるよ。少子化が進んでいるのに大学だけが増えるというのはおかしい。
   就職に関しても大企業に入れるのはせいぜい日東駒専クラスまでだ。
   正直言ってそれより下の大東亜帝国クラスの大学はすぐ潰すべきだろうね。
   はっきり言ってムダだよ。そのクラスに入る学生というのは大学に学びにいこうというより
   四年間遊びにいこうという考えじゃないか。
   ましてや聞いたこともない大学もたくさんあるが、そんなところに行かせる親も悪いよ。」

食品「確かに面接や筆記試験を見ると、大学で遊びまくっていたとしか思えない学生が無名大学に多い」

電機「日東駒専クラスまでなら、いい学生も中にはいる。
   あえて厳しいことを言えば、それ以外の大学に行くなら社会に出て働いたほうがいい。
   労働力人口が少なくなる中で四年間遊ばせておくのは社会的に損失だよ」

石渡嶺司・大沢仁著『就活のバカヤロー』光文社新書 pp.103-104より。