>>296
民間企業への就職とは少し違う。
大学教員の就職は、@新卒と中途の区別がない、A就「社」ではなく就「職」である、ことが特徴。

民間企業の就職は、新卒採用がメインで中途はおまけ。入社試験も新卒と中途で明確に分けられている。
しかも、転職でキャリアアップ(中小企業から大企業、年収アップ)などはあまりない。
それどころからキャリアダウンの方がずっと多い。新卒でいいところに入れないと逆転することはかなり難しい。

一方で、大学教員の就職には新卒と中途の区別はない。公募条件にも書いていないでしょう?
だから、博士課程を修了した新卒が最も不利になる。新卒と中途の区別がないということは「転職が当たり前」という世界になる。
というわけで、どこでもいいから専任教員として経験を積むことがとても強い武器となる。

また、民間企業の就職は、「就社」だ。部署も選べないし仕事も選べない。
最初はほとんど雑用ばかりだ。何年やっても「専門性」と呼べるものはほとんど身につかない。
その企業の中でしか通用しない知識やスキルばかりがつく。

一方で、大学教員は「就職」だ。職位が何であれ、自分の研究室を持ち、自分の裁量で研究や教育を行うことができる。
これはまさに専門性だ。そして、その専門性で評価される仕事だ。
だからこそ、転職が容易な雇用環境になる。