山折哲雄『「身軽」の哲学』(新潮選書)2019/5/22

よく生きたのだから、そろそろ鎧を脱いで気楽にならないか。
人は、後半生になると重荷を下ろしたくなるものだ。
西行、親鸞、芭蕉、良寛に共通するのは、
人生の折返し点を過ぎ、歌や句に傾倒していったこと。
肩にのしかかった責務や思想、人間関係などから解き放たれ、 旅に出て「うた」をつくった。
孤独を楽しみ、軽やかな自由の世界にあそんだ。
『「ひとり」の哲学』に続く、心にしみる人生論。