>>93の続き

キリコは幼少時の記憶を辿ろうとすると発作が起きる。
テイタニアが口にしたマーティアルの教義の一節
「クルクル バビーノ ホペーリオ ヒヤハヤ ドキーチョノ モグターヌ」
それはキリコの幼少時の記憶を呼び覚ますには十分だった。
「似ている……」
キリコが幼少時に見ていたTV番組。確か20代の女性とピンク色の謎の生物が
色々な事物の起源を探るために過去の世界を旅するという内容の番組だったはず。
そして、過去に移動する際に女性と謎の生物は必ず呪文のようなものを唱えていた。
クルクル バビンチョ……
「やめろ!やめるんだ!!」発作を起こしたキリコが乗るスコープドッグがテイタニアに襲いかかる。
だが、発作を起こして混乱しているキリコなど、彼女の敵ではない。
迫り来るスコープドッグの拳を避けるテイタニア。再び襲いかかるスコープドッグ。
そのようなやり取りが数分続いた後、突如、激しい爆発音が収集ピットに鳴り響いた。
その爆発音がした方角は焼却炉の方だった。
先程キリコが堆積場に投げたゴミ袋の中に、ガス抜きが行われていないスプレー缶が4,5本入っていて
それが爆発したのだった。
更に、その爆発により他のゴミ袋に入っていた同じようなスプレー缶が幾つも誘爆した。
清掃工場の焼却炉はスプレー缶の爆発により破壊され、使い物にならなくなった。