清掃騎兵二トムズ
回るローラー 、こびり付くゴミ
こわばった指が、汚れたテープを剥がす。
汚れたテープがローラーから離れ、虚しい音を立てた時、
皮肉にも、ミシン目を外れビリッと破いた切れ目を作る。
コロコロ、この危険な遊戯が、これこそがこの汚部屋に相応しいのか。
次回『掃除』 コロコロが回れば、能率が上がる。
二トムズ
ttp://www.nitoms.com/
ボトムズweb
ttp//www.votoms.net/ 訂正
ボトムズweb
ttp://www.votoms.net/ レッドショルダーのコロコロはもっと転がるコロコロだ
しかも右回転だ ロッチナ「たまにはダウニーの匂いを嗅ぐのも悪くない。」 イプシロン「確かに…お前も汚部屋住人だ…」
キリコ「違う!」
イプシロン「汚部屋住人だ。普通の人間が…あんな部屋に住めるはずが…ない」ガクッ(失神) 対カツオブシムシ用の天然除虫菊スプレーは効果があった。
これでしばらく互角に戦える。 フィアナ「キリコ! あなたはPS(パーフェクトソウジャー)なのよ!」 二トムズとは
New Ideal Tool Of Myhome Souji
「マイホーム掃除における新しい理想的道具」を意味する。
部屋用のみならず、台所、浴室、トイレ等様々な戦場(?)に適応した道具が存在するため、
このスレに住まう魂なき二トムズ乗りたちは、汚部屋のみならず、より多岐にわたる
戦場(?)を語って欲しいと願うばかりである。 ウォッカム「お前は言ったはずだ。異能清掃体ならどんなカビた風呂場もピカピカにするとな。
だが、そうなる前にタイルの目地にロウを塗ってカビの繁殖を防ぐ。
故に、異能清掃体なのだ。」 キリコ「お前のコロコロも残り少ない様だ。転がすのを止めてクイックルワイパーに持ち替えた方が利口かもしれない。」 ロッチナ「お前はPS(パーフェクトソウジャー)だ。確証を得たいか、
行け、クエン(酸)トへ。そこにお前の全てがある。
一人で行くのだな。コロコロは俺が預かる。
薬局への軌道に乗せてやる。行け!キリコ!」 色んな意味でレベル高すぎ。
とりあえず引き出し開けてくる。 業務用洗剤で濡れた肩 掃除のプロと人の言う
ウドの街に 百年清掃の亡霊が蘇る
パルミスの家庭 ミヨイテの事務所に
無敵と謳われた メルキア清掃特殊部隊
サービス満点 見積り無料の掃除人
このお値段 30万円
最も高価な ワンマンダスター
次回「♪ ピンポーン レッドショルダーで〜す」
キリコ 汚部屋に向かうが本能か >>18
>とりあえず引き出し開けてくる。
「ヤメロ……キリコ……。」 赤い鶏 黄色い紙
かって拭き取られた、夥しい埃がこびり付いた不吉な星
ここには、メルキア清掃騎兵団特殊任務班100-100
レッドショルダーの鋭い爪跡が刻まれている
次回「惑星サッサ」
かってこの星では、黄色い科学ぞうきんが掃除に使われていた 汚部屋は己の人生が作ったパンドラの箱
質を問わなきゃ何でもある
次回「(納税証明書)救出」
明後日、燃えないゴミの日、そんな先のことはわからない。
>>24
かつて、鬼女板にも無事完走した単独スレがあってな。 >かつて、鬼女板にも無事完走した単独スレがあってな。
マジかw 園芸スレじゃなかった?
植えてはいけない 全て緑になる とかタイトルも秀逸だった。
コピペするね。
【こんな庭に】植えてはイケナイ!23な奴【誰がした】
1 :花咲か名無しさん:2011/12/28(水) 19:56:28.80 ID:lvBqo5s+
最も危険な罠、それは不発弾。
たくまずして仕掛けられた地中の闇に眠る殺し屋。
それは突然に目を覚まし、偽りの平穏を打ち破る。
ガーデンは巨大な罠の園。
そこかしこで、信管をくわえた不発弾が目を覚ます。
「植えたらイケナイ!」
可憐な華も、巨大な不発弾。
自爆、誘爆、御用心。
第1種指定:他の植物を駆逐する無限の増殖力を有する種。
第2種指定:予想以上に病害虫が多く、近所からも苦情が殺到する種。
第3種指定:庭の面積に対して木が大きくなりすぎ、自宅および近隣の日照権に影響を及ぼす恐れのある種。
庭に植えて後悔した、植えない方がいい植物を話りあえ。 キリコ・キュービーが好きな奥様集合【ボトムズ】
ってスレタイだったよ。
次スレも続いたかまでは知らぬ。
後発OAVのロッチナ爺の部屋も大概なレベルだった気がする。
資料という名のオタ部屋。 ロッチナの部屋には何処で入手したのか謎の生写真が山のように。
なんて幸せな老後なんだ。 レッドショルダーマーチ(として使われていた曲)が
人生初ダウンロード曲だった件
あれで音楽を円盤ではなく
欲しい曲だけデータで買うという能が身に付いたっけな >>29
アレギウムを出るテイタニアに、餞別としてロッチナが渡したのは、選りすぐりのキリコ生写真だった…
なんて話も見たかったw 元マーティアルな医者だっけ、ロッチナ部屋に入れてもらったの
人にどん退かれようが
本人にとっては人生かけた至福の趣味部屋 朝鮮
日報 ← 韓国の新聞
新
聞 ← http://2ch-dc.net/v5/src/1410086757094.jpg
朝日新聞は韓国の手先だから絶対に買ってはいけない おふくろの胸抱かれているような気持ちになって
おれはいつしか眠りについていた。
!N汚部屋 ♪散らかったゴミを拾い集めて
俺はさまよう汚れた部屋を
家庭の匂い染み付いて むせる
消臭はやったはずさ 消されたはずさ
汚部屋を見れば コロコロ乾く
片付けは飽きたのさ
運命とあれば コロコロ決める
片付けておいてくれ
明日の ああ 燃えないゴミぐらい キリコ「あの最終処分場みたいなのは何だ。」
ル・シャッコ「クエン(酸)ト人の村だ。俺の知らない村だ。」
キリコ「行こう。何か掃除用具があるはずだ。」
ル・シャッコ「いや、クエン(酸)ト人はここでは掃除はしない。」 キリコ「わからないな。」
シャッコ「何がだ。」
キリコ「何もかもだ。3000年の掃除人の歴史を持つクエン(酸)ト人の村に掃除用具がないとはな。
掃除機も、まともなコロコロもない。ただの中央防波堤じゃないか。」
シャッコ「怒っているのか。」
キリコ「いや、余りに想像と違う。」
シャッコ「便利な道具はないわけではない。俺も掃除人になってから初めてホウキの使い方を
覚えた。だが多くのクエン(酸)ト人は清掃業界を知らない。」 クエン酸の洗浄力に、アストラギウス銀河の各地から驚きの声が‼︎
ロッチナ「わかったぞキリコ、これがクエン酸の洗浄力だ!」
キリコ「ああ、この掃除が触発したんだ。」
秘密結社幹部「換気扇のギトギト油が……。信じられん……。」
キリィ「クエン(酸)トの意志だ。」 シャッコ「パイプマンの跡を継いで何になる!?」
キリコ「わからないのか、パイプの詰まりは解消されなければならないことを!」
シャッコ「おおっ……」
キリコ「パイプ掃除により、詰まりが取れ、ヌメリが消え、水が流れるようになる。
パイプ掃除こそ歴史の創造主だ!進歩の動力源だ!」
シャッコ「おおっ……」
キリコ 「パイプ掃除は人間にとってなくてはならない。だからこそパイプの詰まりはコントロールされなければならない。
一人の神によってな!」 >>40の続き
シャッコ「やめろ!キリコ!」
キリコ「異能者として産まれた俺を何とか一人前に鍛え上げてくれたのは、パイプ掃除だ。
パイプマンの後継者として、俺以上の適任者はいない!」 断捨離は 質量の無い砂糖菓子
脆くも崩れ 再びの汚部屋
懐かしや 生活臭(におい) 我はまた 汚したり
埃にまみれ ゴミの日忘れ 窓の汚れは放置して
ここで生きるが運命であれば せめて望むは平らな足場
次回 清掃騎兵二トムズ「劇薬たるバポナ」
第1回 「(汚部屋への)回帰」
鉄のゴミ箱(イケアにて購入)の蓋が開く >>42
書き漏らしがあったのでもう一回
断捨離は 質量の無い砂糖菓子
脆くも崩れ 再びの汚部屋
懐かしや この生活臭(におい) この景色 我はまた汚したり
埃にまみれ ゴミの日忘れ 窓の汚れは放置して
ここで生きるが運命とあれば せめて望むは平らな足場
次回 清掃騎兵二トムズ 「劇薬たるバポナ」
第1回 「(汚部屋への)回帰」
鉄のゴミ箱(イケアにて購入)の蓋が開く キリコ「やはりな…。お前もPS(パーフェクトソウジャー)か?……。」
テイタニア「私はネクスタント(次世代お掃除ロボット)。秩序の蓋(ゴミ箱の)。」 >>44
「秩序の蓋」より「秩序の棚」のほうがいいかも。
きっちりとサイズを測ってオーダーメイドされた棚の中に、
秩序正しく一寸の乱れも無駄も埃もなく整頓された本や各種ATのフィギュアが… >>44
蓋の方が盾に似てたもんだから、「秩序の蓋」にしてみた。
今「赫奕たる異端」のDVDみてるから、ネタが思いつき次第「秩序の棚」で
作ってみることにします。
ところで、マーティアルの教義って元ネタあるのか?何か文法があるなら、
それに従ってネタ作るけど。もちろん、適当に作るという手もあるが。 マーティアル自体の元ネタはヴァチカンだろうが、あの教義の元ネタは分からんっす。すまぬ。
ご存じかとは思うが、一応「武は万物の調和なり」の全文置いてきます
武は万物の調和なり。
戦いこそ平和なり。
万物は戦いより生まれいで、
生成し変転せり。
戦いなくして変化なく、
戦いなくして進歩なく、
人は獣に留まるなり。
かわいいよテイタニアかわいいよw モンテウェルズ卿「これらは全て、秩序の棚が成し遂げたことなのです!」
ファサ、ファサ、ファサ(長老達がウェーブを振る音) 事あるごとに爺さんたちが掃除しているアレギウムは、やたら清潔そうだなw
あれじゃ、資料系趣味汚部屋のロッチナが隔離されているのも当然か 地元のツタヤで赫奕vol.2の返却と、赫奕vol.1と孤影の貸出を同時に頼んだら、
返却したはずの赫奕vol.2を渡してきやがった。
またツタヤに戻らねば…。 自分がこれほど迄に願った事があるだろうか? 「もっと掃除したい」と 長老「そんなことが許されますか!32年前のあの日、バポナ議定書にはこう書かれていたはず。
キリコは劇薬たるものであると!!」
バポナ議定書とは……
「神」であるパイプマンから後継者に選ばれたにも関わらず、その「神」であるパイプマンを殺した
キリコはそれにより、アレギウムに匹敵する権威を持ち得る存在となった。
だが、あらゆる権威に組さないキリコは「清浄は力と共にある」というマーティアルにとって、
力を持つ存在が力を拒むという「矛盾」した存在であり、その扱いが議論された。
その結果、キリコはその存在が教団にとって「劇薬」であり、キリコと対峙する際には
印鑑を必要とする「劇薬たるもの」と定義した。
だが、次期法王候補たるヴィアチェフラフ・ダ・モンテウェルズは印鑑を使用することなく
キリコと対峙し、倒すことで長老会議での自らの法王選出を有利にしようとし、娘であり
次世代お掃除ロボット「ネクスタント」であるテイタニアをキリコの元に差し向けるが…。
うーん、苦しい…。何か赫奕はネタが作りづらい…。 ゴディバ「床に散らばったポリ袋! 買ったけど読んでない本、雑誌!渦高く積もった空き缶!
脱ぎ散らかした服! 窓際に堆積した埃! 何年も干してない布団!
どこから手をつけていいのかわからなくて結局そのままになってしまう汚部屋!
それでも偶然やる気が出て、片付けられることだってあるさ!
でも、片付けなければいけない品目が50も100も200もあると、もう神秘だ! 奇跡だ!
そんな部屋主がわずか1時間で汚部屋を片付けて、どこいったんだぁーっ!!」
スカットカットは汚れたテープをきれいに切り離せて、もうイライラしない。
噂を聞きつけたキリコは近所のホムセンのコロコロ売り場にいた。
「俺は……転がさなければならない……。」 あえて問うなら答えもしよう
望むることはささやかなりし
この腕でかきいだける服の数でいい
この胸に収まるだけのdvd書籍(関連本)でいい
なんか書いてうちにセンチになっちまったのでオチはないぜ 日曜、祝日の駅前近辺は、マーティアルが奉仕活動と称して掃除を行っている。
だが、この奉仕活動が通常と異なるのはテイタニアという名の女が駅前近辺を巡回して、
住居の汚れを見つけ次第掃除を行うという点だ。
聞くところによると、一方的に住居に入るものの掃除のスピードが異常に早く、しかも
無料なのでやたら評判がいいらしい。
だが、評判がいいとはいえ一方的に住居に入られるのは気分のいいものではない。
ましてや、この部屋はこの世のありとあらゆるゴミをコンクリートミキサーにかけてぶちまけた様な
部屋だ。他人が来る場所ではない。
そう考えつつキリコは部屋の窓を拭いていたが、遠くから聞こえる箒の音に手を止めた。
箒の音はゆっくり、しかし確実に近づいて来る。予感めいたものを感じたキリコは窓を閉め、
自らの気配を殺しつつ玄関へと向かった。そしてドアスコープを覗いた瞬間、予感は確信へと変わった。
「あいつだ……。あの女だ!」
つづく >>55の続き
右手に箒、左手に塵取り、背中にはダイソンDC74コンプリートを背負ったその女は、
道路を掃き清めつつキリコの家に近づいていく。
テイタニア・ダ・モンテウェルズ。マーティアル第13階位「秩序の棚」。
父であるマーティアル第9セクター支部枢機卿ヴィアチェフラフ・ダ・モンテウェルズの
命を受け、キリコを倒す、即ち、掃除人としてキリコを圧倒すべく彼女は送られた。
「劇薬たる者ならば私が印鑑なしで対峙して見せよう。」そのような闘志を燃やしつつ
彼女はキリコの家の前まで来たのだった。
ドアスコープの先に映るあの女は間違いなくテイタニアだった。彼女はキリコの家のドアを
真っ直ぐ見据えている。
キリコは居留守を決め込み、その場をやり過ごすことにした。気配を感じ取られたら
家の中に入られてしまう。自分の部屋ぐらい自分で片付けられる。何を捨てるのか、
何を残すのか。そんなものは俺の勝手だ。
3分、いや、5分は過ぎたか。テイタニアはキリコが不在であると判断したのか、玄関の前から
去っていった。 >>56の続き
去っていくテイタニアを確認しつつ、キリコは安堵した。再び窓掃除に取り掛かろうと
考えはしたが、窓掃除は自分自身を晒すリスクが高いので、とりあえず部屋の掃除を
行い、窓掃除はしばらく経ったら再開することに決めた。
まずは、脱ぎ散らかした耐圧服の収納から取り掛かる。床に放置された耐圧服を
手に取り、畳もうとしたその時、床から発せられた金属音がキリコの耳朶を打った。
1ギルダン硬貨だった。ウドの街の小汚いカフェで苦いコーヒーを飲んだ後で
受取った釣り銭がまだ耐圧服のポケットに入っていたのだった。
「気づかれたか!?……」キリコが室内に身を隠そうとしたその時、玄関の
ドアノブがガチャッと鳴った。当然玄関のドアは施錠されているので開けられる
はずはないのだが、テイタニアはそれを力任せに開けた。
ドアノブを回して軽く手前に引き、施錠されていることを確認すると、
一気に手前に引いてドアを開けたのだ。
開けたというよりは、引き剥がしたと言ったほうが合っていた。そのドアを傍らに置き、
テイタニアはキリコの方を見る。キリコは足場の悪い汚部屋の奥の方で歩きづらそうに
しながら歩いていた。
テイタニアの網膜にキリコの顔写真とデータが表示される。表示されたデータから
ここがキリコの家であることは間違いないのだが、確認のためキリコの顔を見る
必要がある。テイタニアはキリコに視線を移した。キリコもまたテイタニアの方に
徐々に視線を移していった。そして、テイタニアとキリコの視線が合ったその瞬間、
テイタニアの網膜の映像は乱れ、テイタニアは胸の辺りから全身に衝撃が走るのを感じた。
「(補助脳の不調なのか?)」一瞬テイタニアはそう考えたが、すぐに否定した。
違う。これは補助脳の不調ではない。この衝撃、この感覚、ネクスタントとして
蘇生する以前にも感じたことがある。この体は頭以外は全て掃除のために作られた
義体でありもはや心臓などは持ち合わせていない。なのにこの体に感じる感覚、感情。
そう。この感覚、感情とはまさに…………。 スレタイのニトムズの「ニ」が漢数字の「二」に………。
今さら訂正できないよなぁ〜。 >>57
続きが気になるが、気を紛らわすために今から掃除する >>57の続き
そのような感覚、感情を振り切るようにテイタニアは首を横に振り「返事は期待しないが、
この部屋を掃除させてもらおう。」と要求した。
「今は……忙しい…………。」とキリコが答え終わる間も無く、テイタニアは問答無用で
キリコの家の中に入った、いや、押し入った。人間離れしたスピードでだ。
駅から徒歩7~8分のワンルームマンションの一室にあるキリコの家は、玄関に入るなり
汚部屋が広がっている。テイタニアはその部屋に入った瞬間、またしても人間離れした
スピードで掃除を始めた。
中身を出した後で床に放置された数え切れないスーパー、コンビニのポリ袋を、
室内を高速移動しながら全て拾い集めゴミ箱に捨てる。費やされた時間は1分少々といった
ところか。
キリコも呼応するように脱ぎ散らかした耐圧服の収納を始めた。耐圧服を手に取り、
クローゼットに収納。全ての耐圧服を収納するのに掛かった時間は僅かに15秒。
しかも、クローゼットにただ放り込んだのではない。全てハンガーに掛けた上での時間だ。
まさに、異能清掃体故に為せる技であった。
無造作に転がった空き缶、空き瓶、未読の書籍、雑誌を片付けていくと、久しく目にして
いなかったフローリングの床が見えてきた。そして床のゴミが全て片付くのにさほど時間は掛からなかった。
その様相は掃除というよりは、最早戦いと言っても過言ではなかった…………。
戦いと言っても過言ではなかった。 >>61の続き
床のゴミを全て片付けた後もテイタニアはその手を緩めることはなかった。
カーゴパンツのポケットからテプラを取り出すと、文字を入力して本棚に次々とテープを
貼っていった。
各ジャンルの名前が印字されたテープを本棚に貼った後、ジャンル別に本を並べ直す。
まさにマーティアル第13階位「秩序の棚」の真骨頂だった。
今迄、汚部屋に埋もれていたルンバ527Jをリフティングの要領で足を使って上に浮かせ、
顔の前で手に取ると、今度はフリスビーの要領で軽くルンバを投げた。
投げられたルンバ527Jは床に落ちると同時に、入っていないはずの電源が入り、
スラローム走行を始めた。通常、ルンバでは考えられない行動パターンだ。
「遠隔操作か!?……」キリコの考えた通り、テイタニアの遠隔操作によるものだった。
そして、テイタニアは背中に背負ったダイソンDC74コンプリートを取り出し、そのノズルを
キリコの鼻先に突きつけた。「キリコ、私と共に来て貰おうか。」テイタニアは壁際に
キリコを追い詰め要求した。ジリジリと壁際を横に歩くキリコはテイタニアに対し答えた。
「行かなくては……ならない…………。」答え終わる間も無くキリコは玄関へとダッシュした。
そして、下駄箱の脇に置いてある、片付けたばかりの空き缶、空き瓶の入ったゴミ袋を掴むと、
その瞬間、玄関の扉を開け部屋を抜け出した。
「逃げるのか!!キリコ!!」テイタニアは部屋の中で叫んだそばから、キリコの追跡を開始した。
つづく >>63
>その瞬間、玄関の扉を開け部屋を抜け出した。
ヤバイ。玄関の扉はテイタニアが破壊したんだった。ということで訂正を兼ねて
>>63の続き
「行かなくては……ならない…………。」答え終わる間も無くキリコは玄関へとダッシュした。
そして、下駄箱の脇に置いてある、片付けたばかりの空き缶、空き瓶の入ったゴミ袋を掴むと、
破壊された玄関を走り抜けた。
「逃げるのか!!キリコ!!」テイタニアは部屋の中で叫んだそばから、キリコの追跡を開始した。
2階建てのワンルームマンションからキリコとテイタニアが外に出るのにさほど時間は掛からなかった。
両手にゴミ袋を持って走り抜けるキリコ。追うテイタニア。赤信号が点灯した横断歩道を
構わず渡っていくキリコ。テイタニアも渡ろうとするが車の往来に阻まれる。
だが、ここで躊躇している時間はない。劇薬たる者キリコを倒し、マーティアルの栄光を
より確固たるものにせねばならない。
そう心の中でつぶやいたテイタニアは補助脳を作動させ、横断歩道を走り抜ける。
補助脳を作動させ、通常より回避能力を高めたテイタニアは迫り来る車を次々と
回避していく。
「うわっ!何だ 危ねぇぇぇっっっ!!!」「あああああっっっ!!!」ドライバー達は
逆にテイタニアを回避しようとして急ブレーキ、急ハンドルを選択したものの次々と正面、後方から
衝突し、辺りに大きな衝突音を響かせた。
テイタニアが横断歩道を渡るまでの僅かな時間でキリコは横道に入り、道沿いのマンション敷地内の
ダストボックスの中に身を隠した。理由はテイタニアから身を隠すためなのは言うまでもないが、
キリコには、もう一つの狙いがあった。
つづく