イザヤ・ベンダサン (Isaiah Ben-Dasan、公称1918年生まれ) は、山本七平の筆名。
『日本人とユダヤ人』の著者として一躍有名になり、その後しばらくの間は、ベンダサン名義の書籍も続けて多数発行された。
神戸市中央区山本通で生まれたユダヤ人という設定。同書が大宅壮一ノンフィクション賞を受賞し
単行本・文庫本の合計で300万部を超える大ベストセラーになったため、その正体をめぐってメディアで話題になった。


社会的影響
この本がベストセラーになってから、『日本人と○○人』といった題名の比較型日本人論が一時流行しただけでなく、
日本人が外国人を装って書かれた本(ポール・ボネ『不思議の国ニッポン』シリーズなど)も多く出されるようになり、
ついには「本物の外国人」が書いた日本寄りの著作の著者が、実は日本人なのではないかと勘繰られる事態まで生じている。
日本人が外国人の名を騙る手法は、イザヤ・ベンダサン以前には週刊新潮で長期連載されていたヤン・デンマンの例もある。

また、韓国人が書いたという触れ込みの『醜い韓国人』の著者 (朴泰赫) が韓国人ではなく
日本人の加瀬英明なのではないかと言われた際にも、韓国側からイザヤ・ベンダサンの
事例が提示され (雑誌『SAPIO』)、日本の出版界の体質が批判された。