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1月27日 6時07分
声で家電製品などが操作できる「AIスピーカー」に特殊な音で指示を送ると、周囲に気付かれることなく、第三者が勝手に操れるとする実験結果を早稲田大学の研究グループがまとめました。
直ちに悪用することは難しいものの、今後、より安全性の高い製品づくりが求められるとしています。
AIスピーカーは人工知能で人の声を認識し、声で指示するだけで音楽を鳴らしたり、家電製品を操作できたりするなど、私たちの暮らしをより便利にすると注目されています。

これに対し、早稲田大学の森達哉准教授らの研究グループは、人の声を特定の方向にしか伝わらない特殊な音に変換し、AIスピーカーに指示を出す実験を行いました。

その結果、周囲にいる人には何も聞こえないのに、AIスピーカーがスケジュールを読み上げたり通販サイトで商品を検索したりするなど、指示に従って動いたということです。

こうした動作は複数のメーカーの製品で確認されたほか、AIスピーカーを勝手に操る研究は海外でも進められています。

特殊な音を出す装置を用意する必要があるため、直ちに悪用することは難しいものの、声で操作する技術はお年寄り用の機器など、さまざまな活用が期待されていることから、
研究グループではより安全性の高い製品づくりが求められるとしています。