ゆうかたんは相変わらずふくれっつらのまま。
「もうっ。あゆか」
「うん。でも、そんなにショックだったの」
「当たり前です!」
興奮すると敬語になるのもいつものこと。

「私なら平気かな。実際よく触られるし。」
「はあ!?」「何!?」
「誰にしゃわられたんですか?」
あっ、滑舌。
「なおさんや綾巴さん。」
「そんな・・・。バカッ。そんなことダメです。」
ゆうかは真っ青になる。ますますからかいたくなる。

「だって、なおさんが無理やり・・・」
ちょっとうつむきがちに答えてみる。
「やっぱり、なおさん。。。」
今度は目から涙が溢れそう。冗談はここまでにしとこう。

「うそうそ、さわるといっても、ちょっとサイズの確認をされたぐらい」
「盛ってすまん」
「ふぅ。いい加減にしてよー」
消え入るような裏声。肩にそっと手を伸ばす。
だって、ゆうかのリアクション、ちょっと萌えたから。

「あっ。んんん。はぁ。ちょっと、いきなりキスしないで。」
「元気でた?」
ゆうかは、ふうっとため息をついて、答える。
「まあまあ」

もう泣いていない。まだすこしふくれているけど。
あっ、けたましい足音リズム。あみちゃん、戻ってきたな。
「倉島、戻りましたーーーー。野菜ジュースは普通のと無塩の、あと野菜生活もありますよ!」
「ありがとうあみちゃん。無塩のがいい」
「はい、ゆうかさん」
満面の笑み。相変わらずあみちゃんの前ではお姉さんっぽくなる。でも、あれっ?
「野菜生活、ゆうかの好きな紫芋ミックスじゃない。なんでそれにしないの?」
ゆうかは、目を細めて答える。菩薩?
「もっとダイエットする。私は牛にはならないから。」
ふふっ。かわいい。でも、ゆうゆに胸を触られたことは黙っておこう。

https://i.imgur.com/b9wgVZk.jpg