>>807
http://www.shoefootcare.net/e713.html

昔、英国ではバッグの保護のためにロウを塗っていたと言われています。
しかし、ロウは水をはじくが革が硬くなりひび割れが生じる。
そこで、次は保革のために油を加えた・・・・・これが油性クリームのはじまりです。
それでもまだ、ひび割れは止まらない。
そうだ!革には水分が必要なんだ・・・・・ということに気づき油性クリームに水を加えることを考えついた。
こうして乳化性クリームが誕生したと言うわけです。

このように、乳化性クリームは「水」が入っていることが大きな特長です。
靴の手入れには最も理想的なクリームと言えます。

では、油性クリーム(缶入り)の正体は何か・・・・・?
ロウに油を溶かし込んだ単純なものです。
しかし単純なものほど難しいと言われますが、各メーカーは独特な成分を加え差別化に苦労しています。
油性ワックスの1ブランド独占状態の市場はきっとこんな事情があるからでしょう。
でも、ロウの固まりです。
こればかり使用していると光沢はでますが靴に栄養・水分が補充されず、また、通気性も無くなり靴はひび割れをおこします。

冒頭の「ビンと缶はどちらが良いのでしょうか?」という質問にもどりますが、
「栄養を与えると言う意味で、絶対に欠かすことのできない乳化性クリームをベースにして、
より強い防水力とツヤが欲しいとき、また、雨の降りそうな日などには油性クリームを併用するのが理想です。」
但し、ビン入りと缶入りはあくまで用途が違います。(同じだと思っている消費者がほとんどですが)
「用途の違うものを単純に比較することはできない。」というのがR&Dのスタンスです。