4.使い方
(1)管を胃まで入れる
 先端から50cmのところに、あらかじめ油性マジックで印をつけておきます。
たっぷりの水でよく濡らしたうえで、立つかまたはいすに座って鏡に向かって
背筋を伸ばし、心持ち上を向きながら大きく口を開けます。先端を扁桃腺の
奥にある喉の後壁にあて、後壁に沿ってゆっくりと押し進めます。
 自分から飲み込もうとせず、管自体の弾力を生かしながら手で差しこむように
して喉に受け入れたほうがうまくいくようです(管の素材が柔らかすぎるとここで
つまづきます)。最初の数回は痛みがあるかもしれませんが、慣れると消えます。
 15cmくらい入ったところでいったん何かに引っ掛かったように感じられるはず
です。つばを飲み込む要領でごっくんと喉を鳴らすと、つっかえが取れてまた
スムーズに入っていきます。
 マジックの印が前歯のところまで来たらいったん止めます。慣れてくれば
もう少し奥まで入れてもかまいません。管の端から空気を吹き込むと音が
鳴りますので、先端がどこまで届いているか、大まかな位置を知ることができます。

(2)胃の内容物を出す

(a)自然排出方式 (漏斗を使わない)
 おなかいっぱいで胃の内部の圧力が高いとき(もうこれ以上食べられない!)は、
おじぎをするように上体を傾けて口の位置を低くするだけで、自然に内容物が流れ
出てきます(うまく流れ出てこない場合は、管を出し入れして先端の位置を変え、
連続的に流れ出てくるポイントを探してください)。勢いが弱ってきたら腹筋を使う
なり、右わき腹の肋骨の下をタオルでぎゅっと押さえるなりして圧力を高めれば
再び流れてきます。流出が止まったらいったん管を抜いてぬるま湯を飲み、
最初から繰り返します。