中二のとき、同じクラスで同じ卓球部のうみ(仮名)と付き合うようになった。
目がぱっちりして鼻が大きめで、ハーフっぽい感じの子だった。
きっかけはうみが部活の大会で負けて泣いたときになぐさめたこと。
負けた時点で顧問に報告しながら手で口を覆って泣きじゃくっているのを確認。顧問に怒られてますます激しく泣いて、ふぇっ、えっえっ、ふぇっ、えっえっ、と泣きじゃくりながら、体育館から出たところで、俺がうみに接触。
大粒の涙をぽろっ、ぽろっとこぼしているけど、指で拭って頬をべたべたに濡らすだけ。
その時、うみがタオルを持っていなかったから、俺が自分のタオルでうみの顔を拭いてやった。
拭いてもすぐに涙がぽろっ、ぽろっと出てくるからうみの顔にタオルを当てっぱなし、うみが体を寄せてきてハグする形に。
ついにはうみがおれのシャツに顔を押し付けたまま、ふぇっ、えっえっ、ふぇっ、えっえっ、と泣きじゃくる。うみの嗚咽の湿り気と涙がおれのシャツにしみこんだ。
泣き声がおさまって顔をあげさせると、頬がべとべとに濡れて、鼻は真っ赤。目もしょぼくれた感じでほんのり赤くなっている。
タオルで顔をぬぐってやってまだ抱き合って、そういう関係になった。
うみは普段からよく泣く子で、それ以来、泣いたときは、俺のところに来て泣き顔を見せてくれるようになった。