低学年の頃、4年生くらいまでは、泣き出すと涙と同時に太い鼻水が、たらーっと鼻の穴から口元に伝う子も多かった。
こういう子は、泣く兆候で、まず鼻が真っ赤にななって、声が湿って鼻声になるから、そろそろ泣くな、とわかる。
泣け、とか、泣くぞ、とか囃されて、うえーん、と泣き出す子が、男女問わず何人もいた。
鼻が涙で詰まって、口呼吸しかできなくなって、鼻水だらだら流したまま、口開いてうへっ、うへっと嗚咽止まらなくなるのは、自分も親に叱られて泣く時の定番だった。
T子は3年生までほとんど毎回、N子は6年生になっても大泣きのたびに鼻水も大量、口の中に垂れ込むのを汚ねえ、と言われて、黙りこくってひたすら泣きじゃくるきっかけになってた。