逆に小中学校でほとんど泣かなかった子が、高校生になってかなり幼い泣き顔を見せたこともある。
彼女とは小学校〜高校まで一緒で、高校でも3年生で同じクラスになった。
小学校では入学したての頃、遠足で歩き疲れて軽く泣いただけで、それ以降は一度も泣き顔を見たことはなかった。
要領が悪いことに目をつけられていじめられても傷つく気配なし。
ちょっとしたミスで鬼教師に激しく怒鳴られた直後も、Vサイン送ってきたくらいにして全く泣く気配ゼロだった。

勉強だけは人並みにできる子だったのが、高校に入ると赤点の常連になった。
1〜2年では別のクラスだったが、体育の授業で一人だけ輪から外れ、文化祭のペアのダンスは一人で踊ってて、嫌われて孤立してるのは明らかだった。
3年生で一緒のクラスだったときは、体育祭の試合の度に大泣き。
真っ赤に充血した目に涙たくさん溜めて、試合が終わる度に一気に涙ボロボロ、小学生並みに口元歪めて泣きじゃくった。
明らかに泣きそうなのに目をつけられて、わざと顔面にボールぶつけられたときは、顔中に大粒の涙散らして、うぇえーーん、うぇーん、と泣き声伸ばして大泣き。体操服の胸元に涙がみるみる落ちて、握りこぶし大のシミになった。
幼い頃とは180度性格が変わって、常に身を縮めてビクビク、学校行事では必ずと言っていいほど激しい大泣きを見せてくれた。