性犯罪やめられぬ男の本音 女子中学生2人殺害、出所後も繰り返す過ち「やらない自信ない」
2019/12/6 10:30 (JST)

「刑務所に戻りたくない」。しかし「二度とやらないという自信はない」。
2019年2月、長崎拘置支所(長崎市)で記者と接見した男は、
160センチに満たない小柄な背中を丸めてさらに小さくし、うつむきがちにつぶやいた。
18年6月に起こした7歳の女児への強制わいせつ致傷などの罪に問われた男は、過去に女子中学生2人の殺害で服役。
出所後も性犯罪を繰り返していた。19年2月から始まった接見や手紙のやりとりで打ち明けた心情から、
記者は性犯罪の再犯を防ぐ難しさを痛感した。
 
▽過去に2人殺害
男は妻子と同居していた1992年、東京都北区で「恋仲だった」という女子中学生を刺殺。
逃亡先の長崎市でも別の女子中学生の体を触った上で殺害した。約20年の服役を終えて出所した2013年ごろ、
移り住んだ広島市で強制わいせつ事件を起こして懲役4年の実刑に。
18年1月の出所後に故郷の長崎に戻り、同年6月に路上で女児を襲うなどした容疑で逮捕された。
鳥元竜次受刑者(66)=仮名、上告棄却で19年10月に懲役7年確定=と初めて接見したのは、
長崎の事件の公判が始まる少し前だった。