泣きそうな時にさも同情めいたこと言われて、涙腺決壊、ってあるある。
5年生の頃、仲のよかった女子とたまたま喧嘩になって、相手の肘が目に当たって、思わず涙が出かけてウッ、となった。
目頭が熱くなるのをこらえて、教室抜け出して廊下の隅へ行ったら、1分くらいして彼女が1人で追いかけてきた。
ごめんね、痛かった?、ごめんねー、とか言いながら、彼女の方が先に目うるうるさせるので、何だかほっとして、ウエェッ、と泣き声漏れた。
さらに低学年の頃みたいに頭なでられて、こらえきれずに涙ボロボロ。泣きじゃくってしまった。
5分くらいして、どっちも泣き顔隠せないまま教室に戻ったら、黒板に相合い傘描かれてて、クラスメートに、喧嘩するほど仲がいい、とはやされた。
彼女は顔中真っ赤にして、机に顔伏せて、背中波打たせてた。
自分も泣き止んでなかったから、恥ずかしくて唇噛んで黙ってても、涙がまた出てきて、まぶたが腫れるのがわかった。
今となっては懐かしい初恋の思い出の一コマ。