大学の図書館で,旺文社発行の「昭和30年版全国大学大観」という厚さ3cmぐらいの
ハードカバーの本を見つけた。全国というだけあって,北から南まで全部の大学,短大,
専門学校まで紹介している。編集方針で決まっているらしく各大学とも順序は同じ。
所在地,概観,沿革,職員,付属機関,学制,募集要項,学生生活(クラブ活動,学費と
奨学制度,学寮)卒業生就職状況等々にまとめらrている。
俺の関心事は,もちろん「募集要項」の中の[身体検査]。大学によって「未定」と
書いている大学と詳細に書いている大学とあった。この欄に出てくる東大とか慶大てか
は「未定」と書いているが,実はバッチリやっていたようなので,「未定」はM検あり
なんだろう。
しかし,たとえば,千葉大学は,「聴力,内診,M検(陰部),レントゲンの検査を
実施する。」し,ほかの大学もほとんど同じで,「M検(陰部)を行う。」と書いた大学
が7〜8割はある。ずっと,通して見ると,医科大学と医学部けいの大学はほとんど
「M検(陰部)を行う。」し,特に詳しいのはやはり全寮制の大学で,たとえば神戸
商船大学は,「身長,体重,胸囲,視力,色盲,トラコーマ,聴力,内診,M検(陰部),
レントゲンについて行う。合否に影響のあるものは,身長,体重,胸囲,肺結核,
心臓弁膜症,色盲,難聴,強度の近視,トラコーマ,畸型,M検である。」と明記している。
東京の商船大学もほとんど同じ。中には,神戸大学は,「内診のみ。ただし,教育学部では
M検(陰部)を加える。」と書いてある。こういう場合,入学後クラブ活動などで,M検を
受けた奴と受けなかった奴とでっどっちが巾をきかしたんだろう。
おれの関心がある防衛大学は,「身体健全で伝染病もしくは慢性疾患,畸型,四肢関節
障害のない者に限る。」といい,海上保安大学は,伝染性疾患(胸部疾患,性病)の
ないこと」と書いているが,こういう大学の方が厳重なM検とケツ検までやっていた
わけである。
全国の大学がここまで情報をオープンにしたうえでM検をやっていたのなら,何も人権が
どうのこうのいう必要もないだろう。