M検
東京大学に限らず、大学入学では学科試験に合格したあと身体検査がある。東京大学では通称「M検」を行うことは受験雑誌「蛍雪時代」
などの受験情報で知っていた。3月になって暖かくなった頃、本郷の七徳堂 (武道場) で受検した。受検者は一人づつテントの中に入って
医師の検査を受け、衆人環視ということはなかった。
「蛍雪時代」に「東大ではM検があるそうですが、女子も対象でしょうか」と心配する投書があり、大学当局から「女子にはM検は行いません」
との回答が掲載されていた。

数年前、約20年後輩の男性に尋ねたら、そんな検査はありません、との返事でこの間に廃止されたらしい。

どういう目的で検査していたのか不明であるが、第ニ次大戦前に若者が受ける徴兵検査ではM検があり、
その残存であろう。陸海軍の学校はもちろん、
大学や高校 (旧制高校) への入学時には必ず行われたそうである。当時他の大学でやっていたかどうか
尋ねてないが、慶應大学漕艇部のページを見ると、大先輩の回顧談の中にM検が定番として出て来るそうである