現在23歳彼女いない暦23年。そんな俺が中3の時の話。

彼女は美人で頭も良かった。運動も出来て県大会にも出てた。
性格は明るくて物怖じしないタイプで、彼女に告白してふられた奴も数人いたらしい。
そんな彼女が、内向的で不細工、髪型もボサボサな俺に好意を持ってくれたんだ。

最初はからかわれてるのかと思ってた。「昨日転んですりむいちゃった」と笑ってスカート下の膝を俺に見せに来たり、
修学旅行の新幹線で熟睡してる俺に密かに寄り添って写真を撮ったり、水泳の授業で水着姿を見せに来たりした。
男友達にも「いい夫婦」とか馬鹿にされて、恥ずかしくてしょうがなかった。

単なるからかいとは違うと知ったのは、それを彼女の親友にほのめかされたから。いや、実はそれ以前から
うすうす気づいていた。そして俺も彼女のことが好きだった。が、俺は当時からヘタレだった。

何で彼女に好かれているかが理解できなかった。もし付き合えたとしてもすぐに嫌われてしまうんじゃないか
と怯えた。結局、俺は告白せずに曖昧なままで中学を卒業した。

今でも、自分は卑怯だったし、彼女を傷つけたと思う。
同時に、彼女はモテるからそんなこと引きずりもしなかっただろうとも思う。
未だに思い出を引きずっている俺は、彼女に会うのが辛くて成人式には行かなかった。