“Zur Elektrodynamik bewegter Körper [運動物体の電気力学について]”
http://myweb.rz.uni-augsburg.de/~eckern/adp/history/einstein-papers/1905_17_891-921.pdf
"現在行われている普通の解釈によると, マッスウェル(Maxwell)の電気力学は, 運動物体にあてはめた場合, 現象の種類には無関係に,対称的でない結論を導く。たとえば, 磁石と蓄電器の間に起こる交互の電気力学的作用をとるとしよう。この場合, 観測される現象は蓄電器と磁石の相互の運動だけに依存して決まる。ところが従来の考えによると, これら二つの物体のどちらかが他に対して運動している場合と, その逆の場合とで, 明確な相異があるとされていた。もし磁石が運動し, 蓄電器が静止しているときには, 磁石のまわりに一定のエネルギーをもつ電場が生じ, そのために蓄電器のある場所に電流が流れる。その反対に磁石が静止し蓄電器が運動しているときには, 磁石のまわりに電場は生じない。しかし, 蓄電器の中には最初の場合の電気力によって生じたと同じ方向の強さの電流が生じる。もちろん, この二つの場合の相対運動は等しいとする。"