>>897
ニュートン力学の理論上では真空中の光速は電磁波の媒質(エーテル)との相対速度で変わる。
物理学史でも19世紀のマックスウェル、ヘルツ、ローレンツなどの天才達もそう信じていた。
マックスウェル方程式の電磁波の位相速度c=1/√μ0ε0は電磁波の媒質に静止した座標系での
普遍光速であり、その(絶対)静止座標系では進行方向と無関係に光は一定速度cで進む。

19世紀の光行差観測や地上の水流中の光速変化等の実験から電磁波の媒質はほぼ
太陽系に静止しているとニュートン力学から結論された。
地球の公転vと反対方向に進む光c'を地球上で測定すれば、c'= c+v ( c+3*10^4m/s )となる。
(超光速!)
実際に地球上で光線の往復による測定では精度的に困難で、マイケルソンとモーレー
の実験装置で初めて測定可能になった。
MM実験の否定的な結果は当時の物理学者を混乱に陥れた。