>>923
いいえ、ちゃんと意味があります。

くりこみ可能性の定義とは、
「有限個の裸の結合定数を、理論のカットオフに応じて微調整することで、
くりこまれた結合定数(相関関数)を一定に保ちながら、
カットオフを無限大に飛ばせる(連続極限をとれる)こと」です。

(ややこしい言い回しですが、これ以上シンプルには言えません)

特に、この操作が摂動論の各次数で行えるとき、
摂動的にくりこみ可能といいます。

くりこみ群で有名な K. G. Wilson は、
「裸の理論を、くりこみ群の臨界面(critical surface)に近づける」
という、非常に一般的な非摂動的連続極限の取り方を提案しています。

Wilsonの見方では、裸の理論が住んでいる理論空間と、
臨界面とが交わりをもつことを、くりこみ可能と呼ぶわけです。