そもそもどうして2人の観測した時刻が異なると考えたのか、そのメカニズムが不明だ。
「アインシュタインの特殊相対性理論では先端と後端の時刻が異なる」というのをただ聞きかじって、なぜそうなるのかという条件を考えないでそのまま間違った形で当てはめてしまったとしか思えない。
この間違った前提条件で話を進めたら論理破綻するのは当然だ。

だからこの先は検討に値しない。

問題はもう1つある。

それは何度も指摘したが「見る」ということの概念の誤謬だ。
事象を伝える光が目に入った時が同時な訳では無いんだ。

お前は「天文学者は宇宙全てを同時に見ている」と言ったが、それは大きな間違いだ。
皮肉なことに天文学者ほど「宇宙全てを同時に見ることはできない」ということを意識している人たちはいない。
なぜなら、天文学者にとって、遠くを見ることは過去を見ることだからだ。

例えばベテルギウスは地球から約600光年離れている。だから今見ているベテルギウスは約600年前の姿だ。
お前の説では、このベテルギウスの姿と今の地球が同時ということになってしまうが、実際はそうではない。
現在のベテルギウスは今地球で見えている姿から約600年たった後の姿のはずだ。
ここでベテルギウスは間も無く超新星爆発する兆候があると言われている。もしもそうなら、今我々が見ているベテルギウスは、今この瞬間に超新星爆発しているのかもしれない。もしそうだとすると、それを我々が見るのは約600年後のことになるわけだ。
そしてそれを見た人たちは言うだろう。「ベテルギウスは今から600前に爆発したんだね」と。