>>580
要するに、こういう事じゃない?
2台のロケットの側面にはストップ・ウォッチが付いていて、加速と同時にこれらを押したとする。
この時、静止系から見たストップ・ウォッチの読みは、共にt/γを示し続けるはずである。
当然、ロケットから見た読みも、共にt/γを示し続けるはずである。
これ自体は、まったくその通り。
それでは何が問題なのか?

それは、静止系との時刻合わせ(ローレンツ変換)を別々に行ってるのと、まったく変わらないこと。
具体的には、前ロケットの運動をx=L+vt、後ロケットの運動をx=vtとすると、

・前ロケットとの時刻合わせ:t''=γ{t-v(x-L)/c^2}
・後ロケットとの時刻合わせ:t'=γ(t-vx/c^2)

になってしまっている(代入すると確認できる)。
その為、加速終了後に2台のロケットの間で時刻合わせをしようとすると、このズレに気付く。
t''=t'+γvL/c^2なので、後ロケットの読みを基準にすると、前ロケットの読みがγvL/c^2だけ減る。
現実的には、このような手順を通して、ローレンツ変換の物理的な内容を実感することになる。