根本的な問題を押さえておきましょう。
みなさんも、冷静によく考えてくださいね?

アインシュタインが、マイケルソン・モーリーの実験を受けて考え付いたのは、
光速度不変の原則と、全ての宇宙で時間が同一でないといことです。時間の遅れは観測されています。
ローレンツは、物体が縮むと解釈して、ローレンツ変換式を思いつきましたが、
高速で移動する長さのある物体が縮む様子は、いまだに観測されていません。
アインシュタインの相対性理論の解に、ローレンツ変換式が利用されるのは、
物体が縮むと解釈しても、有効に機能するからです。

そして、なにより、実際に物体が縮むと、慣性系と、別の慣性系の間に、絶対座標を定義できてしまいます。
時空図は、絶対座標を意味するものではありません。
慣性系から見た1点の座標を原点として見た時、慣性系と、別の慣性系の時空がどのようにズレて広がっているかを示しているだけです。
異なる系同士に絶対座標は存在しません。

2台のロケットのパラドックスは、慣性系から見た2点の座標から2台のロケットの時空のズレを比較していることから生じています。
時空図を絶対座標系のように間違った使い方をしたことによって生じたパラドックスです。