>>36
一見、物語との距離が一番離れているかのような松竹版八つ墓村の渥美清だけど、実は原作の八つ墓村自体が主人公寺田辰弥を語り手とした一人称手法の小説なので、金田一耕助も辰弥視点に依拠した距離感で描かれている
原作では周囲に誰ひとり味方がいないと思われていた辰弥を救うために、多くのひとが陰ながら支えていたことがラストで判明すると云うカタルシスのために設定されたスタイルだと思うが、金田一耕助もこの配置に取り込まれているために影が薄く、松竹版と印象は同じ
その意味でこじつければ、怪獣無法地帯のチャンドラーやマグラに相当する、ストーリー上は端折ることも可能な存在、一枚看板ではないQマン怪獣の一要素か
だからこそ当時すでに国民的人気者だった渥美清の存在が必要だったのかも
西田敏行は石坂浩二の天使金田一に近いが、中盤で(金田一耕助西へ、と云う章タイトルがついているw)事件の舞台から離れるさいも物語視点は金田一に同行しており、ラストもヒロインに見送られながらカッコよく去って行く多羅尾伴内スタイルのため、旧来の金田一耕助がストーリーを担うQマン怪獣タイプか

あくまでも構造主義的、物語分類的な考え方なので、別のスタンスで考えれば
初代=神
セブン=異邦人
帰マン=人間
って根本的なウルトラマン立ち位置での分類てのも展開できそうだ