サンダ対ガイラ Part.2
子どもと女性が宝田明なら、男性の観客はどうだったろう。たぶん野村次郎と同じ国連の隊員であるスーザンと、女工作員マダム・ピラニアに目が離せなかったと思う。
スーザンはネルソン司令官や野村次郎たちと南海の孤島に立ち寄った時に、キングコングに捕まるこの映画のヒロインだ。
キングコングはスーザンを気に入り、スーザンの言うことだけは聞くようになる。このあたりはオリジナルのアメリカ映画『キング・コング』へのオマージュとなっている。
そのスーザンを演じたのはアメリカの俳優リンダ・ミラーという人だが、声は山東昭子が吹き替えをしていて、
「コーング、離して!」
というセリフにはグッとくる。
そしてマダム・ピラニア。ある国の秘密工作員だ。国際的悪人ドクター・フーと組んで、北極で核兵器用の鉱石を採掘しようとしている。
そのためにメカニコングを作った。しかしメカニコングが制御不能になるとキングコングに目を付ける。
マダム・ピラニアという名前から、どんな人物かと思うだろうが、演じるのは『007は二度死ぬ』でボンドガールをつとめた浜美枝である。
今調べると『007は二度死ぬ』の日本公開が1967年の6月となっている。
『キングコングの逆襲』の公開はその1か月後の7月である。浜美枝のボンドガールへの抜擢は当時そうとう話題になったから、男性観客は釘付けになったことだろう。
東宝がどこまで007映画を意識していたのかはわからないが、浜美枝の出番は多く、他の怪獣映画よりもスパイ的要素が多い。
あるシーンでは肩もあらわなドレスでネルソン司令官を誘惑しようと試みる。子どもはスルーで見ただろうが、成人男性にはかなり気になるシーンだったに違いない。
それは現代の成人男性である僕にもあてはまることで、今映画を見るとメカニコングよりマダム・ピラニアに目が行く。そしてスーザンの方にも目が行ってしまう。
映画のクライマックス。メカニコングがスーザンをさらって東京タワーを登っていく。キングコングが追いかける。
ここからキングコングとメカニコングの戦いが始まるのだが、それよりも同時に描かれる野村次郎のスーザン救出の場面が気になってしょうがない。
東京タワーから落ちそうになり、鉄骨に必死にしがみつくスーザン。彼女を救出しようとする次郎。
「スーザン、もう少しだ、元気を出して」
「次郎!」
こう書くと、おまえは女優ばかり見ているのだな、と言われそうだが、そうではない。映画も最後になってようやく気づいた。
スーザンを助ける野村次郎がカッコいい、宝田明がカッコいいのだ。子どもの時に見て憧れ、大人になって見ても憧れる俳優。
やはり宝田明は日本映画を代表するスターだった。『キングコングの逆襲』はそれを気づかせてくれる。
そんな宝田明さんが亡くなったのは本当に残念である。あらためて宝田明さんのご冥福をお祈りしたい。
【今日の面白すぎる日本映画・特別編】
『キングコングの逆襲』
1967年
上映時間:104分
監督:本多猪四郎(本編)、円谷英二(特撮)
脚本:馬淵薫
出演:宝田明、浜美枝、天本英世、ローズ・リーズン、リンダ・ミラー、ほか
音楽:伊福部昭
一
文・絵/牧野良幸
1958年 愛知県岡崎市生まれ。イラストレーター、版画家。音楽や映画のイラストエッセイも手がける。
著書に『僕の音盤青春記』 『少年マッキー 僕の昭和少年記 1958-1970』、『オーディオ小僧のアナログ放浪記』などがある。 日本映画専門チャンネル
<6月の放送作品>
『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』<4Kデジタルリマスター版>(1965)
●監督:本多猪四郎●特技監督:円谷英二●出演:ニック・アダムス、水野久美、高島忠夫、土屋嘉男 「キン逆」スレも以前あったのになぜか落ちちゃったね。特撮映画では一番好きな作品だけに残念。 ウルトラマンのデザイン以外にも気になる点がいくつかある。それは今作に禍威獣(カイジュウ)として、ネロンガとガボラが一緒に登場することだ。
ネロンガとガボラ(ちなみに『ウルトラマン』においては、もう一匹マグラーがいるが)は、もともと『フランケンシュタイン対地底怪獣』に登場したバラゴンの着ぐるみを改造したもの。
ネロンガとガボラが同じ着ぐるみであることは、特撮ファン界隈においては一般常識のような話ではあるが、裏設定として同種族とされているものもあるだけに、この2体を登場させたたことが偶然とは思えないのだ。 井上展、今日行きました。この作品の台本も有ったのですが、開いていたページがまさに人間喰って服出すシーン。
ここを展示にした方のセンス凄い! 『シン・ウルトラマン』斎藤工が愛するSF映画『サンダ対ガイラ』や『ブロブ』の魅力
――ご両親の影響もあって、少年時代から数多くの映画をご覧になってきたと聞きますが、フェイバリットムービーとして挙げられる怪獣映画はありますか?
斎藤 『(フランケンシュタインの怪獣)サンダ対ガイラ』(’66)ですね! 初めて観たのは小学校の中学年くらいだったと記憶してますが、その頃に観た怪獣映画の中でも特に物悲しく、なんて切ないんだろうと思わされた作品です。
サンダも哀しいし、悪役のガイラも哀しい。『泣いた赤鬼』じゃないですけど、怪獣の立ち位置が向こう側ではなく、ちょっとこっち側なんですよね。『ゴジラ』(’54)もそうじゃないですか。
その誕生をひも解いていくと、人間の欲望的なものが根を張っている。水木しげるさんの妖怪にも通ずるものがある気がします。切ないでいえば、『大魔神』(’66)も切ない映画だったな……。 1967年公開の『キングコングの逆襲』で「キングコング」と「メカニコング」が(東京)タワー上で戦いを繰り広げたり。 てれびくん【公式】
@Televi_Kun
55年前の今日22日 #キングコングの逆襲 公開
1962年公開の #キングコング対ゴジラ 以来の東宝キングコング映画。悪の科学者ドクター・フーと彼が作った電子怪獣 #メカニコング 、凶暴な恐竜 #ゴロザウルス らに立ち向かい、人間を守るキングコングの活躍を描きました
#キングコングの逆襲55周年 東京タワーは「キングコングの逆襲」(1967年)ではキングコングVSメカニコングのクライマックスの決戦場となった バンダイのムービーモンスターシリーズ バラゴン(1965) が来月発売されるが、写真見る限り出来は今ひとつだなぁ。
手頃ないいサイズなんだけどなぁ… 何度観ても小舟の海底から見上げてるのと引き網と空港はゾッとするな
昭和ならではだろうな あの雰囲気が出せたのも ただ、30メートルとか25メートルの感じではないな
建物等との対比で見ても、もっとでかい 前の職場に入社したとき、不甲斐ない無能オヤジの教育にあてられて仕事なかなか覚えきれずにいたのだが、
サンダにくりそつのガタイのでかいオヤジに教わったらすぐ仕事できるようになった
あの人ほんとサンダみたいだった(笑) 昨日名古屋の中古屋に寄ってサンガイのLD買ってきた
家はブラウン管テレビを使用してるがLDとブラウン管の相性はいい
ラドンやモスゴジもそうだったが発色がいいからDVDよりもLDの映像の方が
ノスタルジックに感じる >>262
浦賀水道とか地元なんですごい怖かったわ 子供の頃に観ていらい体調が悪い時には夢にガイラが出てくるほどのトラウマを植え付けられた
今見てもガイラの造形は怖い この映画がトラウマになってる人多いみたいね
当時リヤルタイムで劇場で観たが、怖くてオシッコちびった 映画館の大スクリーンで観たら大迫力なんよ。
所々に血が付いてるガイラの顔のアップなんて
怖くってオシッコちびるでー、しかし。 怖いだけに自衛隊のメーザー部隊のシーンとあの音楽で
人類は勇気を持って戦っているんだと救われるんだよね 浅草東宝のオールナイトで
でかいスクリーンで観られたのは最高だった 怪奇大作戦の吸血地獄に出てくる奴みたく等身大でも夜道でガイラに会ったらショックしする 『ゴジラ-1.0』のゴジラが初HGフィギュア化!ガイガンやサンダなどもラインナップした「HG 東宝怪獣」がガシャポンオンラインに登場!! このスレにいるのは未来も将来も希望も無い老い先短いジジイ達なんだから
ほっとけや 東宝特撮映画に欠かせない秘密兵器をソフビキットで再現した意欲作!海洋堂「メーサー殺獣光線砲車 1/35 ソフビキット復刻版」が2024年1月発売 映画『ゴジラ-1.0』のゴジラがガシャポンに登場。東宝怪獣のガイガン、サンダ、、ガイラも立体化。迫力ある姿を全高約78mmで再現 ガイラが「ウルトラマン」の怪獣キーラと戦う動画がようつべで観られる
1960年代のテレビドラマ「太陽のあいつ」のワンシーン
中島春雄さんの素顔での演技も たしかにサンダ出現で大きく流れが変わるね (決して悪くはないが)
冒頭の大ダコからサンダ出現までは間延びしないでどんどん展開するのは圧巻 ビアガーデンで歌っている女性歌手役の女優キップ・ハミルトン
TVドラマの「ローハイド」や「ナポレオン・ソロ」などにも出てるんだな 東宝特撮映画のヒロイン・水野久美 妖艶なほほえみは子供にトラウマも残す
水野さんへのインタビューが掲載された『東宝特撮女優大全集』(洋泉社)を読むと、『怪獣大戦争』と『サンダ対ガイラ』で共演したニック・アダムスは妻帯者だったにもかかわらず、水野さんにプロポーズしていたことが語られています。明るい性格の水野さんは、撮影現場を離れても大変魅力的だったようです。