当時の世相からして、ダンは死んだ設定だったのだろう。
タロウもバッジを捨てて、一地球人である東光太郎として生きていくことで物語は完結していた。
しかし、商業主義に走らなければならないという現実が、それらの設定を反古にして、セブンは生きていた、タロウは東光太郎と分離した、といった後付けの設定が公式になされた。
タロウ最終話で地球人として生きていくことを誓ったタロウの意思。そしてレオの第39話でダンがキングに「お前も一緒にウルトラの星に行かぬか」と誘われたが、「故郷であるこの地球でモロボシダンとして生きていく」と断ったセブンの意思。
それらの固い意思は、「大人の事情」によって、あっさりとドブに捨てられてしまった。