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【姉御】篠原美也子のANN【110番】

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0001たったひとつの朝を待つ幾つもの夜
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04/01/04 05:43ID:spZZodo/
93年秋から2年間、水曜2部で放送されていたこの番組。
「モテない、金無い、受からない」のキャッチコピーで、男子浪人生などに人気を博しました。

主なコーナーとして、リスナーからの投稿によって小説を完成させる“篠原美也子文庫”、
篠原美也子作成の珍妙なグッズをプレゼントする“ミヤコロンドン”などがありました。

篠原美也子オフィシャルサイト room493
http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Guitar/3094/
http://www.room493.com/

現在放送中、篠原美也子のありえない日々(WEBラジオも聴けます)
http://www.tbc-sendai.co.jp/fr_02radio.html

邦楽板の本スレ。
【二年目母さん】篠原美也子with龍part5【大奮闘】
http://music2.2ch.net/test/read.cgi/musicj/1067214023/
0002P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/04 05:53ID:U/tYR2W5
おな2ーゲット!
0003P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/04 12:09ID:Tz/zc8Ks
3はいただいた
返してほしければ10万ペリカ用意しておくのだな。
受け渡し方法は追って連絡する。
0004P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/07 06:12ID:KGA+PsMi
 
0006
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04/01/08 21:09ID:ctthi/LF
うるせーバカ
0007P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/08 23:27ID:zB/aRD44
  Λ_Λ  \\
  ( ・∀・)   | | ガッ
 と    )    | |
   Y /ノ    人
    / )    <  >_Λ∩
  _/し' //. V`Д´)/
 (_フ彡        / ←>>6


0009P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/14 22:41ID:KJ68XuBa
なつかすぃーね。天才の誕生、ジレンマカード、ビーナスの鼻歌...わかる香具師いる?
なにげに全部持ってる罠...
0010P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/15 13:47ID:9x6ICqmy
>9
いいなぁ。俺は一回だけ写真入りポストカードをもらったけど、あれは何になるのかな?
0011P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/15 20:38ID:jHL+x1+r
WEBラジオ聴いてみた 話し口調が懐かしい〜
ネット放送なだけに曲が聴けないのが残念だけど
考えたら東北放送なら神奈川からでも十分聴けるな
00129
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04/01/15 22:06ID:j1kPz67Q
>>10
それはビーナスの鼻歌だと思われ。シール式のはがきなら天才の誕生。
あー、無性に懐かしくなってきた!
0013P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/15 23:42ID:3AcA+SPD
>11
埼玉だけどニッポン放送が邪魔でほとんど聴けない…(´・ω・`)
0014P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/18 02:12ID:6pUWvo1s
>11
関東在住ならぜひライブにお越しを。
0015邦楽板本スレから
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04/01/25 23:40ID:5uiNyPCr
真夜中の官能小説
  熱い体 -第一話-

夜が来た。
良子はいつもの通り窓を少し開け、下着姿のまま風を吸い込んだ。
3階の窓からは向かいのマンションが見える。
電気は消えているが、でも誰かが見ているかもしれない。
そう思うとなんだか体が熱くなる。
仕事から帰って、堅いスーツを脱いで、窓のそばに立ち見知らぬ視線を
意識するこのひと時が25歳の良子にとって一番刺激的な時間なのだ。
目を閉じると、夕べの和男との時間が
映画のワンシーンのように浮かんでくる。
次に会えるのはいつだろう?
彼の前に立つと良子はバターになる。
触れられれば体中が解け始める。
書類に集中するメガネの奥の瞳、てきぱきと指示を出す低い声、
クールな仕草、彼が冷たければ冷たいほど良子の体は熱くなる。
良子は両手に頬を当て、そっと溜息をついた。
電話が鳴った。
0016P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/28 01:42ID:5gTrSM5W
文庫では「春の雪」が良かったなぁ。

ノベルティ結構持ち腐れ状態‥‥‥。
誰か欲しい方いますか〜?
0017P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/28 02:03ID:i6OIZlfA
>16
( ゜∀゜)ノハイ。ヤフオクに出してみれば高値が付くかも。
文庫ではダイヤモンドダスト(最初のやつ)が好きだった。
001816
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04/01/28 21:59ID:5gTrSM5W
>>17
売るのには抵抗があるので、多分東京ワンマン辺りで配ります(^^;;
でも久しぶりに見たら、誕生と鼻歌には半分以上宛名が書いてあった‥‥‥。

プチトリビア(^^;;
篠原美也子のannでは、「誕生」と「鼻歌」の時代
1週間に2枚以上読まれると、枚数分を封筒でまとめて送るために
宛名の書いていない「さら」のノベルティが送られてきた。
1枚だけ読まれた場合は、それぞれに直に宛名を書いて送られた。
故に、前者の宛名の書かれていないノベルティは意外と貴重である。
00199
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04/01/28 22:27ID:XDGtJJQM
>>18
そのトリビアが出せると察するにもしかしてかつてのハガキ職人さん?
0020P.N.名無し大好きっ子さん
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04/01/29 00:16ID:ybVH8PhV
>18
( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
ハガキ職人では他の番組で名前を聞く人達もいたなぁ。
番組の構成作家は「バカサイ」の椎名基樹だったね。
0021とりあえずコピペ文庫
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04/01/29 23:38ID:WJbp33XQ
  熱い体 -第二話-

「もしもし、俺だ。今、君の部屋のすぐ下にいる」
「えっ?」
良子は窓に駆け寄った。
下を見ると公衆電話の中から和男が手を振っている。
再び電話に戻り、受話器を握った。
「もう、急なのね。もしもし?」
電話はすでに切れていた。
慌てて良子は窓に引き返し下を見るが、和男はもういない。
コンコン、ノックが鳴った。
「和男さん?」
良子は怪訝そうにドアを開ける。
果たしてドアの前には和男がいた。
微笑んではいるが走ってきたと見え、息が荒い。
良子はそれがおかしく、吹き出しながら中へ入れた。
中へ入るなり和男は激しく良子の唇を求めた。
「もう、せっかちなんだから」
和男は構わず唇から首筋へと唇をはわせ、右手でブラジャーを
肩からはずすと、露になった良子の乳首に吸いついた。

  熱い体 -第三話-

和男の口の中で乳首は隆起し、激しく踊った。
良子の体から力が抜け、立っていられなくなった。
和男は良子をベッドへ運び、スタンドのスイッチを入れた。
良子のかろうじて生きている意識の一片が切なく訴えた。
「電気を消して、お願い」
「だめだ」
彼は冷たくほくそ笑んだ。
自分にぞっこんほれている女、何でも自分の言いなりになる女、
そんな良子に対して彼の心の奥深くに灯っていた青白い炎がメラメラと燃え上がってきた。
和男はスラックスのベルトを引き抜くと、素早く良子の両手首をベッドにくくりつけた。
良子は一瞬自分の身に何が起こったか解らなかったが、すぐに激しく抵抗し叫んだ。
「何するの、嫌っ、嫌よ」
和男はそんな良子を満足げに眺めながら、部屋の窓を大きく開け放った。
向かいのマンションとこの部屋を遮るものは今や何もない。
眩しい光の中に怪しく悩ましい女体がくっきりと浮かび上がっている。

  熱い体 -第四話-

「俺達、もう普通のセックスじゃダメなんだ」
そう言うと、和男は窓際に立って向こうのマンションに手招きをした。
「か、和男さん、何をするの?」
和男はそれには答えず不気味に笑うばかりである。
すると、急にドアが開いた。
誰かが入ってくる。
「和男さん、誰かが入ってくるわ」
「慌てるなよ、俺が呼んだんだぜ」
入ってきたのは女だった。
黒のコートを着て、ボストンバッグを持っている。
女はバッグからロープとロウソクを取り出すとコートを脱ぎ始めた。
「あっ」
良子は叫んだ。
女はコートの下に何もつけていなかったのだ。
和男は驚く良子に猿ぐつわを噛ませ、ロープで体を縛り始めた。
「そう暴れるなって、体は正直なんだ」
ハッとして下を見ると、良子のそこはすでに濡れていた。
0022篠原美也子文庫
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04/01/29 23:45ID:WJbp33XQ
真夜中の官能小説
  熱い体 -最終話-

和男はロウソクに火をつけると、それをゆっくりと傾けながら、
溶け始めた赤いロウソクを良子の体に落とした。
ロウは肌の上に落ちるとたちまち光沢を失って固まった。
「ん、んー」
言葉にならない声を発する良子を満足げに眺めながら和男は
「ムチを出してくれ」と女に指図した。
「あたしにやらせて」
女はそういうとムチを握り締め良子の前に立った。
「いい子ね、あたしが可愛がってあげる」
夜の神聖な空気を打ち破るかのようにムチの快音が鳴り響いた。
女がハイヒールで良子の乳首を弄ぶと、良子の濡れ具合は極みに達した。
「そろそろいいだろう」
和男はそう呟くとブリーフを下ろした。
和男のモノは硬直し、スタンドの光に生々しく照らし出された。
「いくぜ」
剣は奥深い若草をかき分けて、泉に突き刺さった。

午後11時。
隣の302号室には黙々と勉強に取り組む受験生の姿があった。
0023篠原美也子文庫
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04/01/29 23:56ID:WJbp33XQ
真夜中の青春小説
  この夜の向こう側 -第一話-

マモルは自分が何をやりたいのかまだよく判らない。
もうすぐ18になろうとしている秋、受験勉強は追い込みに入っているが、
参考書を眺めるマモルの目は気がつくと何も書いていない余白のページに止まってしまう。
母親は言う、「とりあえず勉強でしょう?」
友達は言う、「とりあえず大学行かなきゃしょうがないだろう?」
とりあえず勉強して、とりあえず大学にいって、それからどうなるんだろう?
とりあえず就職して、とりあえず結婚して・・・。
一体、いつまでこの“とりあえず”は続くのだろう?
マモルは頭を振って参考書をバタンと閉じる。
真夜中ってのはどうも良くない。
友達と騒いでいる学校での時間や、母親の小言にイライラする夜は
こんなこと考えもしないのに。
周りはしんと静まり返っているのに、胸の中だけがザワザワしている。
もう今日じゃない、でも、まだ明日じゃない隙間の時間、
マモルは無性に誰かの声が聞きたいと思った。
0024篠原美也子文庫
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04/01/30 23:18ID:C0RG0u+t
真夜中の青春小説
  この夜の向こう側 -第二話-

夜は人をさらけ出すものだなぁ、とマモルは思う。
気分転換にと近くの自販機にコーヒーを買いに行き、
街頭の下で無駄に明るく光る自販機の傍らに座り込み、
コーヒーを飲みながらタバコを吹かしていたところだ。
結局は惰性で生きているんだ、俺は・・・。
紫煙を夜空に吐き出しながらそう思う。
空は満月。
青白い世界がマモルを包み込む。
自分の歩みをしていないんだ。
大学っていうから、俺もって。
正直言って勉強は嫌いだ。
高校の勉強と大学の学問は違うのだろうが、
どうしても行きたいというほどの魅力は感じられない。
かといって、自分の夢に突き進む勇気もない。
などとマモルがぼんやり考えていると、後ろから突然、
「おーい、マモル君」と呼び声が響いた。
驚いて立ち上がり振り返ると、トレーニングウェア姿の少女がいた。
「あっ、中村か、ひょっとして?」
「そう、久しぶり」
中村とは、マモルが高2の時の同級生だった子だ。
「何やってんだ、おまえ。そんな格好で?」
「えっ?私?私はねぇ。フフッ・・・」
0025篠原美也子文庫
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04/01/31 23:53ID:FI5gejxn
真夜中の青春小説
  この夜の向こう側 -第三話-

「はっ」
懐かしい少女の意味ありげな笑い声と共に飛び起きた。
夢だ、夢だったんだ。
体中に嫌な汗をべっとりとかいている。
そろそろ白髪が混じり始めた髪が額に張り付いている。
忘れようとしても忘れられない夢のように。
マモルは43歳。
生活を繰り返していくうちに女というものをどこかに置き忘れたような妻と、
生意気盛りの17歳の息子、少女雑誌の綴じ込みページにどきどきしながらハサミを入れる15歳の娘。
この3人に囲まれ、幸せか不幸せか判らないような毎日を送っている。
今朝の夢は何だったのか?
何の前触れなのか?
あの少女は何十年も経った今頃、何故、俺の前に現れるのだろう?
思い出したくない。
あの事件はとっくの昔に俺と、そして、あいつの胸の奥深くに封印したではないか。
そっけない妻の態度を後に、マモルはいつもの会社への道を歩き出した。
何気なく振り返ると見覚えのある影が近づいてきた。
0026P.N.名無し大好きっ子さん
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04/02/02 20:48ID:ZEpedkvg
なつかしぃー!>>篠原美也子文庫
ほとんど聞いたはずだけど、もう覚えてないだけに続きが楽しみ。
0027篠原美也子文庫
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04/02/02 22:55ID:FIYCGPsZ
真夜中の青春小説
  この夜の向こう側 -第四話-

「親父、何ぼけっとしてんだよ。遅刻するぞ。」
息子の進だった。
マモルという名前のせいか比較的消極的だったマモルは、
自分の息子には積極的であって欲しいと願い、進と名付けたのだ。
しかし、当の進は、平凡な名前付けやがって、と思っているらしい。
「何だよ親父、女のことでも考えていたのか?」
進は冗談っぽく言ったが、マモルは内心ドキッとした。
中村のことが頭から離れないのだ。
「ああ、父さんがお前くらいの時のクラスメイトのことを考えててな・・・」
意外な返答に、今度は進がドキッとした。
そして、少し不思議そうな顔をして聞いた。
「親父ってさ、どんな高校生だった?」
「ん、父さんか?そうだな、普通の高校生かな。
 大人になりたくない、けれども子供扱いされるのも嫌だって。
 自由を叫んで自分勝手なことをしてみたり。
 普通だったな・・・」
マモルの目は遠くを見ていた。
そして、頭の中にはあの日の出来事が浮かんでいた。
0028篠原美也子文庫
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04/02/03 23:46ID:cBwRYLpq
真夜中の青春小説
  この夜の向こう側 -最終話-

「えっ?私?私はねぇ。フフッ・・・
 誰にも言わないでね。私、今から死んじゃうんだ。」
言葉の内容とは裏腹に、少女の口調はあまりにも無邪気であった。
少年は少し混乱した。
「死ぬ?なっ、何言ってんだよ、おまえ!」
「私ね、今の生活がイヤなんだ。
 何かとりあえず生きてますって感じで。
 それに、年取ってしわしわになっちゃうのもイヤだし。
 ほら、今死んじゃえば私はずっと17歳のままでしょ?」
少年は何故か何も言い返せなかった。
そして、その日を最後に彼女は姿を消したんだ。
「おーい、マモル君」
中村?ハッとしてマモルは振り返った。
しかし、そこに立っていたのは自分の父親がボケたかと心配する息子、進だった。
44回目の秋が訪れる。
マモルは自分が何をやりたいのかまだよく判らない。
「中村、俺は今日もとりあえず生きてるよ・・・」
43歳の少年は、息子に聞こえぬようにそう呟き、大きく深呼吸をすると駅へ走り出した。
0029P.N.名無し大好きっ子さん
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04/02/04 20:57ID:I8+mZ14M
え、これって本物の篠原美也子文庫?ぜんぜん内容忘れちゃった・・・
前に篠原美也子文庫のサイトあったけど、なくなってしまって、すごく見たかったので、うれしい。


文庫じゃないけど投稿して何度か読まれたことあるよー。
「ふとっぱら」のコーナー(名前うろ覚えだけど、FAXで投稿する奴)で
その週の一番になって、何か送られてくるかなーと思ったら
何も送られてこなかった思い出が・・・・w
0030篠原美也子文庫
垢版 |
04/02/04 22:11ID:tOLJdChF
篠原美也子伝記
  誰の様でもなく -第一話-

1966年10月30日 日曜日
午前三時を少し過ぎた頃、東京は渋谷の日赤産院にて一人の赤ん坊が生まれた。
母親が産気づいたとき、かかりつけの医師が留守で、救急車で産院まで運ばれ、
かなり時間が経っていたためか赤ん坊はすぐに産声を上げず、
取り上げた医師にお知りをいくつか叩かれやっと小さな泣き声をあげた。
3200グラムの子。
両親にとって初めての赤ん坊は、彼らの名前から一字ずつ取って『美也子』と名付けられた。
『あまり泣かない良い子でした』と古いアルバムにはある。
モノクロがほとんどのアルバムの中で、若い両親に抱かれているのは、
母親ゆずりの色白に丸々と太った赤ん坊だ。
ほんの子供時代から幼稚園の途中までの数年間を、美也子は当時まだ畑や原っぱだらけだった
志木という土地で三つ違いの妹と育った。
そして、美也子が五つの冬、一家は東京の池袋に程近い街に移り住み、
やがて美也子は小学校入学を迎える。
0031篠原美也子文庫
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04/02/06 00:44ID:QsLXvI8O
篠原美也子伝記
  誰の様でもなく -第二話-

小学校に入り、最初に知った言葉は『ポコチン』である。
プールの着替えの時間、クラスの男子の無数のポコチンを見て
本能的にこれだ、と悟ったという。
ポコチンは美也子の人生の中で重要なキーワードの一つではあるが、
今はまだ関係ない。
美也子が小五の時、初めて好きな人ができた。
思い切りのいい美也子は、さっそく放課後、体育館の裏に呼び出して告白した。
結果は『NO』
その後、その男の子がボコボコにされ転校してしまったことは言うまでもない。
そういう点に美也子の性格の明朗快活さと後腐れの無さが表れている。
そして、中学に進学し、クラスの人気者となり、何とか受験にも合格し、
いつのまにか三学期も終わり卒業式を明日に迎えていた。
しかし、幸せは長く続かない。
なぜなら、そのほうが伝記が面白くなるからだ。
だから美也子は、男に酒にポコチンにと青春を謳歌していた。
自らの運命を左右する出来事が間近に迫ってきていることも知らずに・・・。
0032篠原美也子文庫
垢版 |
04/02/07 00:15ID:NXhjkXZJ
篠原美也子伝記
  誰の様でもなく -第三話-

卒業式の日、クラスでも明るく、皆から人気のあったS子が学校の屋上から飛び降りた。
多くの新聞やワイドショーがその事件を取り上げたが、結局、自殺の理由については謎のまま
世間の記憶から消えていきつつあった。
そんなある日、美也子の元に一通の手紙が届いた。
『みんなあんたのせいだ』
見覚えのあるS子の文字は、ただそれだけをぶっきらぼうに美也子に伝えるものだったが、
何故S子が自殺の直前にこんなものを自分に送りつけてくるのか全く思い当たる節が無かった。
このことを誰にも相談できないまま一人で苦しむ美也子は、もしかして彼なら何か知ってるかもしれない、
そんな一心で思い切ってダイヤルを回した。
「もしもし、高橋ですが」
同級生の高橋悟はおとなしい性格ではあったが、1年以上も前からS子と交際を続けていて、
皆から異色のカップルとしてよく冷やかされていた。
0033篠原美也子文庫
垢版 |
04/02/07 01:41ID:NXhjkXZJ
篠原美也子伝記
  誰の様でもなく -第四話-

高橋の話はこうだった。
S子は美也子同様、音楽活動を行っていたらしく、それが実を結び音楽関係者と接触し始めた頃、
あろうことか彼らの目が美也子にとまったのだ。
「まさか、それで・・・」
美也子は愕然とした。
「そう思う。派手な彼女は自分らしくない地道なことを続けてて、
 それを邪魔されたのが耐えられなかったんだよ」
高橋は静かに言った。
自分が悪いわけではない。
判っているものの、心優しい美也子は胸を痛めて嗚咽した。
ウンコも出た。
辛いときはいつもこうだ。
楽しいときもたまにこうだ。
「なくなよ」
高橋が優しく言ってくれた。
「君を責める人はいないよ。もし、いても僕は君の味方だ」
嘘よ、美也子は思った。
恋人の自殺の原因である私の味方だなんて。
しかし、嘘でもいいと思うとさらに涙が出た。
この事件を機に、美也子は大きく成長した。
有名になってから態度がでかくなるなら最初からでかい方がいい、
と美也子が思い始めたのもこのころだった。
そして、月日は流れる・・・。
0034P.N.名無し大好きっ子さん
垢版 |
04/02/08 00:41ID:xavwowSF
やっぱりこうやってまとめて読むと筋の繋がりがヘンだったりするね。まあそこが面白かったりするんだけど。
0035篠原美也子文庫
垢版 |
04/02/09 01:11ID:riLJC0mE
篠原美也子伝記
  誰の様でもなく -最終話-

19歳になった美也子に悲劇が訪れる。
歌手としてのデビューも決まり、レコーディングに明け暮れる日々の中、自動車事故に巻き込まれた。
半月ほど生死をさまよって意識を取り戻した彼女を待っていたのは、
生態を痛め二度と歌うことができないという現実だった。
そして、絶望した彼女は失踪した。
2年後、21歳となった彼女は作家として戻ってくる。
処女小説『ポコチン』が性愛小説の新しいかたちとして直木賞候補となり、
鮮烈なデビューを飾る。
以後、ベストセラー作家となった彼女は出版を続け、25歳で高橋悟と結婚、
一児を生み幸福な生活を送っていたが、27歳の時、突然、骨髄性白血病が発病、
闘病生活に入るが病魔には勝てなかった。
1994年1月12日永眠。
享年27歳。
自伝的小説『誰の様でもなく』が遺作となる。
現在、墓地は埼玉県志木市にあり、命日には献花に訪れる人が絶えないという。

−以上、2014年度版 日本人名鑑より抜粋。
0037P.N.名無し大好きっ子さん
垢版 |
04/02/11 09:42ID:qJUvb0oQ
>36
姐御がラジオを始める少し前に企画されたものだね。
百歌でもおなじみの石川よしひろと加藤いづみが中心になってた。
0038篠原美也子文庫
垢版 |
04/02/11 22:10ID:x/oT4wMv
真夜中のサッカー小説
  PK  −第一話−

長い笛が鳴った。
地区予選の決勝、帝南高校対市立船越高校の試合は80分を終了し、スコアは1対1。
勝負はPK戦へともつれ込むことになった。
勝ったほうが全国大会への切符を手にする。
去年の決勝も同カードで、そのときは帝南が2対1と市立船越高校を下していた。
因縁の対決、負けられない。
どちらのイレブンも同じ思いである。
市立船越のキーパー、吉田は二年生。
175センチと決して大柄ではないが、天性のバネと抜群の反射神経で、
一年のときからレギュラーとしてゴールを守っている。
一方、帝南のキーパーは三年生のキャプテン、佐藤。
180センチの恵まれた体格を生かしたボールセービングで、
全国でも屈指のキーパーとして優秀選手にも選ばれている。
先に蹴るのは帝南。
身震いをするように頭を振った吉田にキャプテンの中村が声をかける。
「吉田、OK、OK」
吉田はうなずき、ゴールを背に両手を高くあげた。
帝南のキッカーは田口。
笛が鳴る。
助走が始まる。
"左"、吉田は飛んだ。
0039篠原美也子文庫
垢版 |
04/02/11 22:27ID:x/oT4wMv
真夜中のサッカー小説
  PK  −第二話−

左と決めて飛んだ吉田の方へ帝南の一人目田口の放ったシュートが向かってきた。
コースを狙いすぎたのか緊張していたのかボールには勢いがなかった。
"もらった"、そう思った吉田は懸命に手を伸ばした。
しかし、どうもボールとのタイミングが合わない。
吉田の想像よりも遅かったようだ。
それでも反応しようとしてさらに手を伸ばした。
観衆が静まり返った。
吉田の手袋の先がボールに触れたように見えた。
が、ボールは音も無くネットを揺らした。
その時だった、無理な体勢だった吉田がバランスを崩し、肩からグラウンドに落ちたのだ。
ベンチから担架が運ばれると歓声が悲鳴に変わった。
市立船越の親玉、高校サッカー界の異端児と呼ばれる松丸監督も、この時だけは立ち上がった。
吉田はかなり痛そうだった。
「右腕が動きません」と言うのがやっとだった。
イレブンの心に不安がよぎる。
そんな状況の中で松丸監督が飛び出してきた。
0040篠原美也子文庫
垢版 |
04/02/14 19:25ID:yzodP8iu
真夜中のサッカー小説
  PK  −第三話−

松丸が市立船越の監督になって8年が過ぎようとしていた。
彼はサッカー選手としては大成しなかった男である。
しかし、指導者として成功した男である。
Jリーグができた今となっては、優秀な選手たちの目標はJリーグでプレイすることであって
間違っても国立競技場でプレイするなんてありえないのである。
しかし、松丸は違った。
彼は国立でサッカーをすることだけを目標にサッカーをしてきた。
そして、その夢が破れると、今度は指導者として国立に行きたいと考え始めた。
それが12年前の話である。
松丸の指導は、選手の将来性を考えるとか、自主性に任せるというのとは無縁であった。
彼は常に中心でありたかったし、選手などカードの一枚に過ぎないと考えていた。
その結果、確かに船越は強くなった。
そして、彼を恨む人間も当然多くなった。
田中カズ。彼は三年前、船越を支えるゴールキーパーであった。
0041篠原美也子文庫
垢版 |
04/02/14 19:36ID:yzodP8iu
真夜中のサッカー小説
  PK  −第四話−

あのときと同じ澄んだ空を松丸は見上げ、そして、ゆっくりと目を閉じた。
そう、あのときの田中もとうていプレイを続行できる状態ではなかった。
しかし、どうしても国立に行きたかった松丸は、田中を降ろさなかった。
しかし、船越は優勝できず、そして、田中は二度とゴールの前に立つことはなかった。
マスコミは松丸を鬼監督と非難したが、サッカーがまだあまり注目されていなかったためか、なし崩しとなった。
だから、今向こう側のベンチに座っている帝南の新監督がその田中だということを知る人はいない。
田中は若いが、まとまりのあるチームを作ったと好評だ。
今、自分の方を見ている悲しそうな目が松丸には痛かった。
何一つも迷わずにこの道を選んだはずだと自分に言い聞かせて、田中のことは忘れようと心に決めたのに。
一粒の涙が松丸の頬を伝って落ちた。
監督の指示を待つイレブンは不思議そうにそれを見つめていた。
松丸の口がゆっくりと開いた。
0042P.N.名無し大好きっ子さん
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04/02/18 12:33ID:V3tY8KhD
イイヨーイイヨー
なつかしいね
全部でどれくらいあったっけ?
たしかパーソナリティは2年丸々つとめてたから、20編ちかくあるのかな。
番組始まっていつ頃からこの企画が始まったか覚えてないけど。
0043P.N.名無し大好きっ子さん
垢版 |
04/02/18 22:29ID:SQt1CuGQ
>42
初回からあった気がする。
0044篠原美也子文庫
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04/02/19 22:38ID:gSnQbc3a
真夜中のサッカー小説
  PK  −最終話−

「試合を放棄する!」

「監督、何であの時あんなこと言ったんですか?」
結婚式場で青年は過去の疑問を幾分か年老いた男に投げかけた。
「もし、あのまま無理にお前を使ったとして、今頃こうやって笑顔で話し合い、
 可愛い娘を嫁にやることができるか」
半分冗談で半分真実を混ぜながら目じりのしわを集めて笑った。
「ただな、自分の年老いた欲望のためにもう後悔はしたくなかった。
 そして、おまえは今や日本、いや、世界を代表するキーパーになった。
 あの選択は今となって・・・おっ、見ろ」
いきなり大声で叫ぶ男の指差す先には、純白のウエディングドレスを纏った女性が美しく微笑んでいる。
「お父さん、綺麗?」
「ああ」
その男は必死に涙をこらえ、やがて涙がこぼれ落ちた。
黒い燕尾服に実を包んだ青年、吉田はその男がこぼした涙を見つめながら、
あの試合で松丸がこぼした一粒の涙を思い出した。
そして、吉田は花嫁に歩み寄り、そっと呟く。
「最高のお父さんだね」
0045篠原美也子文庫
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04/02/19 22:47ID:gSnQbc3a
真夜中の昔話
  鶴太郎 −第一話−

むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
働き者の二人は子宝に恵まれませんでしたが、おじいさんは山に芝刈りに、
おばあさんは川に洗濯にと仲良く暮らしていました。
ある日、いつものようにおばあさんが川に選択に行くと、
川上から一羽の鶴が溺れながら流れてきました。
哀れに思ったおばあさんは、ちょうど手に持っていたおじいさんのふんどしをひらりと投げ、
「ほれ、これにつかまれ」
と言うと鶴は、
「助かったわ」
と、ふんどしにつかまり、無事、岸にたどりつくことができました。
鶴は丁寧にお礼を言い、
「感謝のしるしです」
と、ぽっこり卵を産み、空へ飛び去っていきました。
おばあさんは卵を持ってかえり、おじいさんと二人大切に育てたところ、
ある日、卵は割れ、
「マッチで〜す」
という声と共に男の子が生まれました。
鶴の卵から生まれたということで、二人はその子に『鶴太郎』と名付けました。
やがれ、五歳になったある日、鶴太郎は言いました。
0046篠原美也子文庫
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04/02/22 21:22ID:RxM3826z
真夜中の昔話
  鶴太郎 −第二話−

「おじい、おばあ、もっと飯を食わせてくれ。腹が減ったぞ」
おじいさん、おばあさんはとても驚きました。
鶴太郎は5歳の癖に成人並にご飯を食べていたからです。
エンゲル係数はどんどん上がり、破産寸言でした。
でも、鶴太郎はただの食いしん坊ではありませんでした。
琉球から引越ししてきた具志堅道場でボクシングを習っていました。
さて、そのころ何万里離れたところでたくさんの鬼の前で演説をしている黒鬼がいました。
「私が鬼帝国の王、鬼塚だ。
 鬼の、鬼による、鬼のための政治をするには人間が邪魔だ。
 みんなで人間をやっつけようではないか」
と宣戦布告をしていました。
これはあっという間に全世界に伝わりました。
「おじいさん、産経瓦版を見たかや?
 殿様が鬼退治した者には百万両の賞金と美女をプレゼントするそうだと」
これを隣の部屋で聞いていた鶴太郎は、鬼退治をしようと単純に決めました。
それは決して正義感からではなく、金欲と性欲からでした。
そして、鶴太郎は・・・。

0047篠原美也子文庫
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04/02/26 20:43ID:XIClEMWv
真夜中の昔話
  鶴太郎 −第三話−

鬼退治に出発しました。
野を超え山を越えどんどん歩いていくと、道の真ん中にとても大きな犬が寝そべっていまいした。
そして、その隣にはなんと、あの、バザールでござーる君が犬のせいで先に進めず困っていました。
しかし、助けてあげるような鶴太郎ではありません。
ざまあみろと思いながらそのまま通り過ぎようとしたとき、バザール君が言いました。
「鶴太郎さん、その吉備団子を全部あげます。だから助けてください。お願いです。」
おなかが空いていた鶴太郎は、さらに一緒に鬼退治に行くという条件付きで助けてあげました。
めざとく吉備団子を見つけた犬がくれとうるさいので、やはり一緒に行くという条件付きであげました。
さて、さらにどんどん歩いていくと、バザール君の友達のキジに会いました。
キジは篭に入れられていて、もうすぐ食べられてしまうと泣いていました。
バザール君の必死の頼みで、残りの吉備団子と交換にキジを助けてあげました。
もちろん一緒に行くのです。
0048篠原美也子文庫
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04/02/27 23:55ID:ties7cDR
真夜中の昔話
  鶴太郎 −第四話−

船を求め鶴太郎が浜辺をうろついていると、
成金の浦島太郎が亀に虐待をされているのを見つけました。
哀れに思ったバザール君が助けに行きましたが逆にのされてしまい、
鶴太郎が仕方なく前に出ると、「おまえ金持ってるか?」と聞きました。
バザール君が、「鶴太郎さん、たかりなんてあんまりですよ」と言うと、
鶴太郎は浦島の胸ぐらをつかみ、
「バカだなあ、こんなアルマーニのスーツを着てるヤツが困ってたら、
 金を巻き上げるのが賢い現代人の生き方ってもんだろ、なぁ亀?」と言いました。
不意に同意を求められた亀は、これ以上関わらない方がいいと思い、海に逃げました。
結果として浦島を助けた鶴太郎は、当然のように報酬を求めましたが、
浦島には持ち合わせがないため、自家用の潜水艦で鬼が島まで送ってもらうことになりました。
船旅は順調に進みましたが、岸まであと一歩のところで鬼帝国の機雷に触れてしまい、船は撃沈。
必死の思いで島まで泳ぎ着いた鶴太郎は、そのまま鬼に捕らえられてしまいました。
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