【久米宏の】土曜ワイドラジオTOKYO【TBS】
土曜ワイドの最終回にハガキだしたら、
久米さんから直々にお返事もらった。大切な思い出。
「港区赤坂 Kパック 久米宏」と宛名だった。
官製はがきにいままで聞いてくださってありがとうございました、とあった。
午後の特集では、「素朴な疑問シリーズ」は不定期ながら
ラジオっぽい斬新な、しかもリアルタイムでどう進行していくかわからない
面白さがあった。それこそ、「ヘソは上半身か、下半身か」という
疑問に、全国の電話帳全部スタジオに持ち込んで、思い当たるところに
片っ端から電話して「TBSの久米でございます。今生放送しております。
聴取者の方から質問が参りまして、”ヘソは上半身か、下半身か”と
いうことを議論しております。先生はどうお考えですか?」
といきなり電話したりする。もしかして相手が怒るかもしれないし、
答えてくれないかもしれないし、そういうリアルタイムのドキドキ感が
聴いてる方も楽しめた。この特集に関しては、単行本も2冊出てるし、
民放連のラジオ部門最優秀賞も受賞したことあり。 あと、思い出にあるのは、TBSの開局25周年か何かで「土曜ワイドin上海」という
それこそ番組全部上海からやってしまうという、当時としては斬新かつ大胆な企画が
あった。TBS954のラジオカーも船で陸揚げして、当時車も珍しかった上海に
赤白ツートンカラーの派手なラジオカーが走るから、それはもう大変。
許可した上海当局もえらかった。
で、数日前からスタッフが皆乗り込んで、久米さんだけ「ザ・ベストテン」
の本番があるから木曜日に一旦帰国して、金曜日にまた帰ってくる、という
予定だったが、なんと金曜日の便が操縦席の窓にヒビが入ったことが原因で
飛ばなくなってしまった。週1,2便程度しかなかったので、その次の便となると
放送には間に合わない。いろいろな手段を駆使したが、とうとう久米さんは
上海に戻れなかった。番組の冒頭で他の人の声とどうも久米さんの声の質が
違うなと思ったら、そういうことだった。久米さんは、「また帰ってくるからと、
ホテルの部屋もそのままに、デスクの上に置いたたばこも今もそのまま」
ととっても無念そうだったのが、今でも蘇る。 あと、久米さんで思い出すのは、それこそ今の土曜ワイドのラッキー池田みたいな
外回りを担当していた頃。入社数年という時。
永さんにいじられる役だった。(それは今も昔も同じ)
記憶に残っているのは、高所恐怖症の久米さんにビルの窓拭きをさせてそれを実況すること
(それがまたうまい)
NHKの受付に行って「誰々のサインが欲しいんだけど」と
受付嬢に一生懸命交渉するという「隠しマイク作戦」、
オープニングでやってた「聴取率調査」
(アパートとかマンションの前に立って、土曜ワイド聞いてる方、ベランダに出てきてくださーい)
30年以上前の話。当時これらの企画を考えた人は偉すぎる。
音楽は、ポールモーリア楽団とか、フランクプールセルとかの
イージーリスニングがフルコーラスでコーナーの合間にかかった。
今、そういう番組ないよね。
そうそう、特集で「時刻表の旅」っていうのもあったなあ。
時刻表を持ってきて、その列車に乗ったつもりで、久米さんがナビゲートする。
「13:00新宿発で今日は長野方面へ行ってみましょうか。
(SLの効果音。たまに汽笛がなるところでは、話の途中でもちゃんとそれを聴かせる。)
●、▲、などを通り過ぎて、まもなく■。ちょっとそこで降りてみましょう。
駅前には、バツバツ食堂って看板が。そこに入ってみると・・・
(そこで、その食堂に電話して、話を聴く)
さて、次の列車が来る頃。・・・」
今度行ってみたくなるような、いい企画だった。