第87回芥川賞(1982年上半期) 候補者 高橋洋子(29) 作品名『通りゃんせ』
丸谷才一(56)「いくつかのディテイルが、ちようど破片のやうに、記憶に残つただけである。寂しい。」
丹羽文雄(77)/中村光夫(71)/安岡章太郎(62)/遠藤周作(59)/開高健(51)/井上靖(75) 〜評言なし
大江健三郎 (47)「感覚または気分を、これから小説につくる、その手前にある。」
吉行淳之介 (58)「かなりの出来栄えだとおもった。
感覚の断片の羅列に芯が通りはじめたが、その力量についてまだ不安が多すぎる。」
https://prizesworld.com/akutagawa/kogun/kogun87TY.htm

吉行だけがいくらかポジティブな評価をしている。
大江が今年3月3日に亡くなって、当時の選考委員は全員鬼籍に入った。