【民さん】野菊の墓 2【政夫さん】
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「民さんは野菊のような人だ」
「政夫さんはりんどうのような人だ」
野菊の墓の映像作品全般を語りましょう >>747
小説の野菊の墓は明治前半が舞台だから
士族の屯田兵移殖が多かった時代なんだけど
そういう細かい話ではないんでしょう この小説は、あまり話を拡げなくて、寧ろこじんまりとまとまっているのが
魅力だ。男女がただ手を取り合うだけでも躊躇していた時代が懐かしい。 仮面ライダーに出ていた頃の島田陽子なら民さん役もできたでしょうに だがちよっと待ってほしい自慢なら負けて折れんよ、というのはワシの決めゼリフ自慢なら負けて折れんよ
著作権もあるらしい台詞を無断でパクって気の利いたセリフを使ってみたよ自慢をしてみる決め台詞を素直に言ってみた 民さんのころの便所は和式だった
盗撮しほうだいだったにもかかわらず、そなん破廉恥な男は一人もいなかった
現代人は男としての大切なプライドを失ってしまったのではないか そなん破廉恥とは当時よく使われていた言葉でしょうか?
何んとなく意味は分かりますが >>753
蘇軟破廉恥とは当時よく使われていた言葉でしょうね。 上高田少年合唱団が主題歌を歌ったのは「宇宙少年そなん」 そなん破廉恥とはなにか?
誰も答えることはできず真相には辿り着けず
謎のまま
真相を求める我々はつまり遭難
そこに現れる名探偵ソナン! 破廉恥とか仏恥義理とか書いたツナギを着てバイクを飛ばすソナン爆走族のヤングばかりが神奈川にはいる! 民さんのころの暴走族が乗るのはは馬だった
ガクランを着せたなめ馬にまたがり、そなん天上天下唯我独尊でない馬は一頭もいなかった
現代馬は馬としての大切なツッパリを失ってしまったのではないか お前ら安倍晋三襲撃現場を花壇にしてその下に埋めて花の肥やしにしたろか 最大の願いは、トキワ荘メンバーの合作による野菊の墓の漫画化
・民さん → 藤子F不二雄
・政夫さん → 藤子不二雄A
・常吉 → 石森章太郎
・常吉の馬 → 赤塚不二夫
・お増 → 寺田ヒロオ
・その他の人物 → つのだじろう
・ベタ塗り → 手塚先生 主題歌 水木一郎
政夫 水木襄
民 茅島水木
母 水木ありさ
マス 高畑水木(谷村水木、山本水木などでも可)
もちろんコミカライズ版は水木しげる先生で プロデューサー:ダリル・F・ザナック
監督:ジョン・フォード
音楽:ヴィクター・ヤング
民子:ジーン・ティアニー
政夫:ロディ・マクドウォール
斎藤喜一郎:ヘンリー・フォンダ
斎藤初子:モーリン・オハラ
お増:ジョーン・クロフォード
常吉:ジョン・キャラダイン 民さんは実はちょっとアレな人だったのかもしれない
「……まア綺麗な野菊、政夫さん、私に半分おくれッたら、私ほんとうに野菊が好き」
「僕はもとから野菊がだい好き。民さんも野菊が好き……」
「私なんでも野菊の生れ返りよ。野菊の花を見ると身振いの出るほど好このもしいの。どうしてこんなかと、自分でも思う位」
「民さんはそんなに野菊が好き……道理でどうやら民さんは野菊のような人だ」
野菊の花を見ると身振いの出るほど好このもしいの自慢なら負けて折れんよ
ワシももとから野菊がだい好き
どうしてそなんかと、自分でも思う位 おいらも元からオッパイが大好き
オッパイを見ると我慢汁が出るほどなの
どうしてこんなかと、自分でも思う位おっきしる お増の最初の台詞を分析してみたい
「民子さんは政夫さんとこへ許り行きたがる、隙ひまさえあれば政夫さんにこびりついている」 常吉が横笛を吹くと馬が太陽から飛んでくるシーンが好き 「男も女も十五六になればもはや児供こどもではない。お前等二人が余り仲が好過ぎるとて人がかれこれ云うそうじゃ。
気をつけなくてはいけない。民子が年かさの癖によくない。これからはもう決して政の所へなど行くことはならぬ。
吾子わがこを許すではないが政は未だ児供だ。民やは十七ではないか。つまらぬ噂をされるとお前の体に疵きずがつく。
政夫だって気をつけろ……。来月から千葉の中学へ行くんじゃないか」 民やは十七で、政夫は小六だったのか
これではショタコンと噂をされても自業自得というもの
ちなみにワシは来月から千葉のディサービスへ行く
男も女も六十五になればもはや児供こどもではない 何かおかしいと思ったら
せめてふりがな部分は()で囲うとかしてもらわんと
読みにくいったらありゃしない
ちなみに ((・)) だと使用前、((●)) は使用後
)米( は言うまでもなくケ 「お母さん、そりゃ余り御無理です。人が何と云ったって、私等は何の訣もないのに、
何か大変悪いことでもした様なお小言じゃありませんか。
お母さんだっていつもそう云ってたじゃありませんか。民子とお前とは兄弟も同じだ、
お母さんの眼からはお前も民子も少しも隔てはない、仲よくしろよといつでも云ったじゃありませんか」 >民子とお前とは兄弟も同じだ
民子「え? 兄弟? え?」 常吉「へへへ、あっしも民さんとまぐわったら、政夫さんとは穴兄弟でっせ」 常吉の馬「ひひーん、ヒカリマルも民さんとまぐわったら、政夫さんや常吉とは穴兄弟でありんす」 「お前達に何の訣もないことはお母さんも知ってるがネ、人の口がうるさいから、
ただこれから少し気をつけてと云うのです」
「民やはあのまた薬を持ってきて、それから縫掛けの袷あわせを今日中に仕上げてしまいなさい……。
政は立った次手ついでに花を剪きって仏壇へ捧あげて下さい。
菊はまだ咲かないか、そんなら紫苑しおんでも切ってくれよ」 あのまた薬を持ってる自慢なら負けて折れんよ
あのまた薬をまたに塗ると、最初はかゆくなり、トロトロに溶けたような熱っぽさに変わる
そま時の快感、これはあのまた薬を使った者にしかわからないのでは?
じゃまた薬 【民やの唄】
民やヤ
民や
スラドゥンガン
カサクヤン
インドウ
ムウルスト
ウィラードアハンバ ハンバム
唄)ザ・ピーナツ 民「政夫さん……
私もお母さんから云いつかって来たのよ。今日の縫物は肩が凝こったろう、
少し休みながら茄子をもいできてくれ。明日麹漬こうじづけをつけるからって、
お母さんがそう云うから、私飛んできました」
政「それでは僕が先にきているのを民さんは知らないで来たの」
民「知らなくてサ」
民「マア何という好い景色でしょう」
民「政夫さん、なに……」
政「何でもないけど民さんは近頃へんだからさ。僕なんかすっかり嫌いになったようだもの」 阿藤快と加藤あい
文字面は全く違うが口に出してみると結構似てる 私飛んできました」
民さんはそう言って、政夫の前でロケット体から人間体に変形した 民「政夫さんはあんまりだわ。私がいつ政夫さんに隔てをしました……」
政「何さ、この頃民さんは、すっかり変っちまって、僕なんかに用はないらしいからよ。
それだって民さんに不足を云う訣ではないよ」
民「そんな事いうはそりゃ政夫さんひどいわ、御無理だわ。
この間は二人を並べて置いて、お母さんにあんなに叱られたじゃありませんか。あなたは男ですから平気でお出でだけど、
私は年は多いし女ですもの、あァ云われては実に面目がないじゃありませんか。
それですから、私は一生懸命になってたしなんで居るんでさ。
それを政夫さん隔てるの嫌になったろうのと云うんだもの、私はほんとにつまらない……」 はっとした
明治にはまだ、ロケット人間を作る技術力はないはず
民さんはどうやって飛んできたのか?
民さんは変わってしまったとは?
いまだに謎 一生懸命になってたしなんでいる
の意味がわからない 民子が体をくの字にかがめて、茄子をもぎつつあるその横顔を見て、今更のように民子の美しく可愛らしさに気がついた。
これまでにも可愛らしいと思わぬことはなかったが、今日はしみじみとその美しさが身にしみた。
しなやかに光沢つやのある鬢びんの毛につつまれた耳たぼ、豊かな頬の白く鮮かな、顎あごのくくしめの愛らしさ、頸くびのあたり如何にも清げなる、藤色の半襟はんえりや花染の襷たすきや、それらが悉ことごとく優美に眼にとまった。
そうなると恐ろしいもので、物を云うにも思い切った言ことは云えなくなる、羞はずかしくなる、
極りが悪くなる、皆例の卵の作用から起ることであろう。 >>804
キチガイにそんなこと言っても・・・・・・ ふと思ったのだが
>体をくの字にかがめて、茄子をもぎつつある
というのは、ある行為の暗喩なのではなかろうか ふと思った自慢なら負けて折れんよ
と思ったのだが
眠いので今日は二度寝する 政「僕は腹を立って言ったでは無いのに、民さんは腹を立ったの……僕はただ民さんが俄に変って、
逢っても口もきかず、遊びにも来ないから、いやに淋しく悲しくなっちまったのさ。
それだからこれからも時時は遊びにお出でよ。お母さんに叱られたら僕が咎とがを背負うから……
人が何と云ったってよいじゃないか
」
政「まァ民さん、御覧なさい、入日の立派なこと」
民「お増がまた何とか云いますよ」
政「二人共お母さんに云いつかって来たのだから、お増なんか何と云ったって、かまやしないさ」 脚を/ω\の字に開いて、茄子をもぎ入れたことがある
お増ならこう言うだろう
「それはお増ターベーションですよ」 政「民さん、またお出いでよ、余り長く居ると人がつまらぬことを云うから」
民「あレあなたは先日何と云いました。人が何と云ったッてよいから遊びに来いと云いはしませんか。
私はもう人に笑われてもかまいませんの」
民子は妙に鬱ふさぎ込んで、まるで元気がなくなり、悄然しょうぜんとしているのである。
それを見ると僕もまたたまらなく気の毒になる。感情の一進一退はこんな風にもつれつつ危くなるのである。
とにかく二人は表面だけは立派に遠ざかって四五日を経過した。 悄然しょうぜんとしている自慢なら負けて折れんよ
ワシの肛門はしようごはヒクヒク震えて広がり、ざーめんも逆流しているのは認める
しかし、しようぜんの形は野菊の如き孔なりき! いい加減にしてもらいたい
ふり仮名は()で囲めと
何度云(い)ったら理解(わか)るのか 了解(りょうかい)した
改訂版(かいていはん)を投稿(とうこう)するのでそのつもりで
悄然しょうぜんとしている自慢(ぢまん)なら負(ま)けて折(お)れんよ
ワシの肛門(アナル)はしようごはヒクヒク震(ふる)えて広(ころ)がり、ざーめんも逆流(ぎゃくりゅう)しているのは認(にん)める
しかし、しようぜんの形(かたち)は野菊(のぎく)の如(ごと)き孔(きみ)なりき! ほらこの人>>805が言ったとおりキチガイがますます発狂してしまった お増「マアあの二人を山の畑へ遣るッて、親というものよッぽどお目出たいものだ」
母「政夫も支度しろ。民やもさっさと支度して早く行け。
二人でゆけば一日には楽な仕事だけれど、道が遠いのだから、早く行かないと帰りが夜になる。
なるたけ日の暮れない内に帰ってくる様によ。お増は二人の弁当を拵こしらえてやってくれ。
お菜はこれこれの物で……」
母「民やは町場者まちばものだから、股引佩くのは極りが悪いかい。
私はまたお前が柔かい手足へ、茨いばらや薄すすきで傷をつけるが可哀相だから、そう云ったんだが、
いやだと云うならお前のすきにするがよいさ」 >>815
何度言ってもわかってもらえていないようなので
具体的な手本を示す
お増「マアあの二人を山の畑へ遣るッて、親というものよッぽどお目出たいものだ」
母「政夫も支度しろ。民やもさっさと支度して早く行け。
二人でゆけば一日には楽な仕事だけれど、道が遠いのだから、早く行かないと帰りが夜になる。
なるたけ日の暮れない内に帰ってくる様によ。お増は二人の弁当を拵(こしら)えてやってくれ。
お菜はこれこれの物で……」
母「民やは町場者(まちばもの)だから、股引佩くのは極りが悪いかい。
私はまたお前が柔かい手足へ、茨(いばら)や薄(すすき)で傷をつけるが可哀相だから、そう云ったんだが、
いやだと云うならお前のすきにするがよいさ」 平成ゆとり世代には読めない箇所が他にもあるので、補完しておく
股引佩【ももひきは」くのは極〈きま』りが悪《あく]いかい。 >>819
神山征二郎が監督なのか
得意な題材だな
「ふるさと」とか 野菊の如き君なりき(1955年)以来、数多くの女優さんが民さんを演じてきたが
最後まで死ななかった民さんは極めて少ない《河内桃子など〉のだ そういや山武伊藤左千夫記念公園でこそ大イベントやってほしい!!
気になってカーナビで伊藤左千夫検索したら
山武伊藤左千夫記念公園以外に
野菊の墓文学碑記念館という所も千葉県にあるんですね。
あと京都太秦東映映画村とか。
これは是非燃えろ野菊の墓イベントお願いします。 政「民さん、もうきたかい。この天気のよいことどうです。ほんとに心持のよい朝だねイ」
民「ほんとに天気がよくて嬉しいわ。このまア銀杏の葉の綺麗なこと。さア出掛けましょう」
政「民さんはそんなに戻ってきないッたって僕が行くものを……」
民「まア政夫さんは何をしていたの。私びッくりして……まア綺麗な野菊、
政夫さん、私に半分おくれッたら、私ほんとうに野菊が好き」
政「僕はもとから野菊がだい好き。民さんも野菊が好き……」
民「私なんでも野菊の生れ返りよ。野菊の花を見ると身振いの出るほど好このもしいの。
どうしてこんなかと、自分でも思う位」
政「民さんはそんなに野菊が好き……道理でどうやら民さんは野菊のような人だ」 もう今では原作当時の光景は見られなくなった。
しかし50〜60年前までは、まだ在ったよう。
古いセピア色になった写真をみると川に沿った堤防は土を盛っただけの
雑草まみれだが、今は日本国中主な所では、石とコンクリートで構築されて
頑丈だが風情がなくなった。原作のバックボーンが分かりにくい。 >825さんの文に泣けた。
なんか当時の風景、景色がもう目に浮かんできて。
1967年ごろ。
まだまだ舗装されてない普通に土埃舞う通学路。
水たまりよけながら。冬は霜柱さくさく踏むの快感だったよね。
小学校グランド周辺には都会でも田んぼがあったし刈り入れたあとが朝霜柱状態で。
散髪屋さんはどこの町でも同じ光景だったんだ。笑いすぎて涙流してしまったよ。
ほんとにありがとう。
あとメール欄にはなにも書かなくても書き込めるし。
DVD発売まで盛り上がろう!
またいろいろ書き込んでみます。 そうだよね。 さらに小学校は木造校舎。 廊下を歩くとキュキュと鴬張りの
ような音。 冬は石炭ストーブで毎日朝に2人組交代で用務員室へバケツ入りの石炭を
受け取りに行く。用務員さんが各教室を回って火を点けて廻ってくれる。
思い出しても懐かしい。 民「政夫さん……私野菊の様だってどうしてですか」
政「さアどうしてということはないけど、民さんは何がなし野菊の様な風だからさ」
民「それで政夫さんは野菊が好きだって……」
政「僕大好きさ」
真に民子は野菊の様な児であった。民子は全くの田舎風ではあったが、決して粗野ではなかった。
可憐で優しくてそうして品格もあった。厭味とか憎気とかいう所は爪の垢あかほどもなかった。
どう見ても野菊の風だった。 今日の添削
厭味とか憎気とかいう所は爪の垢あかほどもなかった。
↓
厭味とか憎気とかいう所は爪の垢(あか)ほどもなかった。 野菊墓がもし今の時代にぼくら昭和30年代生まれ世代に
見直されているとすれば忘れかけていた家族愛なのかも知れない。
そして恋人との愛情。
随分故郷も小学校も遠くなってしまったけど
もう一度ホトトギスを本屋さんで発売日前日で買いたいなあ。
ホトトギス社、バックナンバー保管されてると思うんだけど。
さて発売日前日の今日
DVD入手された方々。
速報レポートよろしくです。 政「民さんはさっき何を考えてあんなに脇見もしないで歩いていたの」
民「わたし何も考えていやしません」
政「民さんはそりゃ嘘だよ。何か考えごとでもしなくてあんな風をする訣はないさ。
どんなことを考えていたのか知らないけれど、隠さないだってよいじゃないか」
民「政夫さん、済まない。私さっきほんとに考えごとしていました。私つくづく考えて情なくなったの。
わたしはどうして政夫さんよか年が多いんでしょう。私は十七だと言うんだもの、ほんとに情なくなるわ……」
政「民さんは何のこと言うんだろう。先に生れたから年が多い、十七年育ったから十七になったのじゃないか。
十七だから何で情ないのですか。僕だって、さ来年になれば十七歳さ。
民さんはほんとに妙なことを云う人だ」 そうか
日本の組織の会長の上にはかの国に上司がまたいるって事だな
でその指令で延々と言い訳を読まされたって事だ
で質疑応答すると都合が悪いから無視
なるほどね 小説家・伊藤左千夫が初期作「野菊の墓」をリメイクした未発表原稿が、今年4月に死去した漫画家・藤子不二雄(A)さんの仕事場に保存されていた。
伊藤が手本として藤子(A)さんらに贈ったものとみられ、戦後の有名漫画家を輩出した伝説のアパート「トキワ荘」の師弟愛を示す資料としても貴重だ。 民「政夫さん、もう半分道来ましてしょうか。大長柵へは一里に遠いッて云いましたねイ」
政「そうです、一里半には近いそうだが、もう半分の余来ましたろうよ。少し休みましょうか」
民「わたし休まなくとも、ようございますが、早速お母さんの罰があたって、薄の葉でこんなに手を切りました。
ちょいとこれで結わえて下さいな」
民「まアよくえんでること。今日採りにきてよい事しました」
政「ほんとに民子さん、きょうというきょうは極楽の様な日ですねイ」
民「そうですねイ、わたし何だか夢の様な気がするの。
今朝家を出る時はほんとに極りが悪くて……嫂さんには変な眼つきで視られる、
お増には冷かされる、私はのぼせてしまいました。政夫さんは平気でいるから憎らしかったわ」 お前いっぺんケツの穴から手え突っ込んで奥歯ガタガタ言わしましてしょうか! レイプしようと襲ってきた常吉の毒牙から民さんの貞操を守ったのが、リモコン下駄だった
あのシーンは何度読み返してもハラハラすね この「正論を言う政夫を見当外れな理屈でやり込める民さん」という構図は何度も繰り返される点から察するに
本作の笑いどころなのだと思うが、正直なにも面白くなかった。
たとえば「十七年育ったから十七になった」ことを政夫が説明するのだが、
これにまあなんだかよくわからない理屈で民さんが反論する。
とにかくこういう展開がうんざりするほど続く。
思うに、おかしな理屈にさえ全面肯定するイエスマンっぷりを見せられたあとで、
客観的に正しい理屈に対して過剰に否定的な反応を起こす様子を何度も見せられるのは単純に不愉快なものなのだと思う。 政「僕だって平気なもんですか。村の奴らに逢うのがいやだから、僕は一足先に出て銀杏の下で民さんを待っていたんでさア。
それはそうと、民さん、今日はほんとに面白く遊ぼうね。僕は来月は学校へ行くんだし、
今月とて十五日しかないし、二人でしみじみ話の出来る様なことはこれから先はむずかしい。
あわれッぽいこと云うようだけど、二人の中も今日だけかしらと思うのよ。ねイ民さん……」
民「そりゃア政夫さん、私は道々そればかり考えて来ました。
私がさっきほんとに情なくなってと言ったら、政夫さんは笑っておしまいなしたけど……」
ちょうどよくそこへ馬が見えてきた。西側の山路から、がさがさ笹にさわる音がして、
薪をつけた馬を引いて頬冠の男が出て来た。よく見ると意外にも村の常吉である。
この奴はいつか向うのお浜に民子を遊びに連れだしてくれと頻に頼んだという奴だ。 以前から気になっていたのでが
「十七年育ったから十七になった」というくだり
十七年育ったら数え年では十八歳か十九歳になるのでは? 馬だ!
馬だ!
おまえは馬になるのだ!
常吉の馬は、馬の穴で悪役サラブレッドになった 常「や政夫さん。コンチャどうも結構なお天気ですな。
今日は御夫婦で棉採りかな。洒落てますね。アハハハハハ」
政「オウ常さん、今日は駄賃かな。大変早く御精が出ますね」
常「ハア吾々なんざア駄賃取りでもしてたまに一盃やるより外に楽しみもないんですからな。
民子さん、いやに見せつけますね。あんまり罪ですぜ。アハハハハハ」
この野郎失敬なと思ったけれど、吾々も余り威張れる身でもなし、笑いとぼけて常吉をやり過ごした。
政「馬鹿野郎、実に厭なやつだ。さア民さん、始めましょう。ほんとに民さん、元気をお直しよ。
そんなにくよくよおしでないよ。僕は学校へ行ったて千葉だもの、盆正月の外にも来ようと思えば土曜の晩かけて日曜に来られるさ……」
民「ほんとに済みません。泣面などして。あの常さんて男、何といういやな人でしょう」 あたたかい人たちが集まる野菊の墓で、唯一の悪役が常吉
しかし物語を面白くするためにはヒールの存在は不可欠!
明治近代小説の嚆矢を飾る本作品において、左っちゃんは既にそれをわかっていたんだな
そすが左千夫 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています