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「男の償ひ」
監督:野村裕将、脚本:野田高梧、
原作:吉屋信子、1937年松竹作品。

ストーリーは通俗的な悲劇のヒロインものだが、波乱万丈の展開は見処が多い。松竹スター陣の競演も見もの。

だが特筆すべきは、この時代には珍しくロケ撮影が多いこと。特に、伊豆地方をドライブするシーンを前後左右からきっちり撮影している。

当時の撮影機材の大きさを考えると、かなり大がかりな撮影だったことが窺える。それだけでも観賞する価値は十分過ぎるほどある。