http://iai1016.jugem.jp/?eid=1065
大根という名の大女優

週末 「黄金を抱いて翔べ」 を見に行くつもりだったがYahoo映画の評価が2.9と低い。
2点台はないだろう、違う映画を見に行くかな。
そう思って探していると目に付いたのが評価3.8の 「北のカナリアたち」 だった。
しかし、見に行くかどうか迷った。何せ主演があの吉永小百合だ。
御年67歳とは思えない程の美貌で サユリストなる熱狂的なファンが存在する大女優だ。
が、すこぶる大根役者である。
けれど評価は程々に高く、共演者は巧い俳優が多い。
それに惹かれて見に行ったものの吉永小百合の演技を見てすぐ様後悔した。

最北の島で小学校教師をしている川島はる (吉永小百合) は心に傷を持つ刑事・英輔 (中村トオル) と道ならぬ恋に陥ってしまう てんてん
゜はる゜と英輔が抱擁している場面があるが2人の間に恋愛感情があるとはとても見えなかった。
何故ならば吉永小百合扮する゜はる゜は英輔と密会している時も小学校の生徒に歌を教える時も病気の夫に接する時も全く同じ表情だからだ。 
ド素人が演じた方がもっと表情豊かだろう。
吉永小百合がいつも同じ顔なのは演技はさておき如何に自分が美しく見えるか、それが第一だからではないのか?

映画館からの帰りにふと思った。
俳優で巧い人は沢山いるのに、女優では名前が浮かんでこない。
何故、女優で演技力がある人は少ないのか。
そこで思い出したのが 堺雅人インタビュー記事 の最後の一文である。
「役に生きる」以外のことは、自分からそぎ落とす。
だからこそ、どんな役にでもなれる。まさに“職人俳優”である。
吉永小百合をはじめとして女優は自分を前面に出す事が優先だ。
役に没頭するよりまず自分有りきである。
就寝中の場面でもフルメイクという女優が多くリアル感がない。
自分を押し殺してまで役に生きようとしない。
だから大根という名の大女優が存在する訳だ。