>>3
だから東宝映画って攻めてると思うんですよ
戦後、日本軍といえばなんでもかんでもとにかく悪とされた時代に
ああいう戦争映画を撮ってたというところにね

戦争ものに限らず黒澤映画とかだって左翼っぽい監督だったら妙に善人に描きそうな
百姓を決してそうはせずに貧しいからこそ欲深く卑しい存在として描くところに深みを感じるし
それこそかつてあった日本村社会の真意に迫った描写だと思う

これが松竹なんかになると途端に武士は悪で百姓は貧乏だけど心は清い人達みたいになる
東映だとまだマシで多少は人間の醜さも描いてくれるけど最後の最後で妙に綺麗な話にしたり
あるいはお得意のエログロバイオレンスでお茶を濁そうとする

往年の東宝映画って人間の様々な部分、醜い部分も隠さずに表現するのに上品な作風に仕上げてくるから
日本映画界の中でも一歩抜きん出た実力を感じます