>>625
>蒲田行進曲ね映画監督役でガラッと印象が変わった

実際にはその前から「善人」「悪人になりきれないマヌケな男」の役もチラホラあったけどね。

確か増村保造監督の『御用牙 かみそり半蔵地獄責め』で半蔵(勝新)の子分の下っ引きとか
(相方は草野大悟、、蟹江・草野のコワモテコンビが勝新の下ではガキ同然で笑える)
神代辰巳の『赤線玉の井 ぬけられます』の悪人になりきれないヒモとか。

ただやっぱり悪役が多かったかもね。
特捜最前線で船村(大滝秀治)と取調室で対決する『老刑事・対決の72時間!』ってのを
覚えてるけど(容疑者役だが、いっけん無学で腐った男だが内面には或る繊細さと秘密を
抱え込んでいる事が最後に分かる)、これは本放送は84年で『蒲田』(公開=82)の後なのね。

蟹江も出演作が多かったな。
息子の一平(76生)は「オヤジは家庭には恵まれなかった人らしいんですよ。そのせいかボクたち
家族には優しくて甘かったですね」「食事も凄く良かった。オヤジはむかしは貧しかった
らしくて、それで食べ物だけは贅沢したかったみたい」と、、

映画TVの端役脇役ゲスト多数の70〜80年代頃には普通に俳優で食えてたんだろう。

TVの『さすらい刑事旅情編』(蟹江が出るのは89年以降)の頃にはすっかり善人側に
回る事が多くなっていた。
晩年のTBSの『世直し公務員ザ・公証人』シリーズでは渡瀬恒彦とコンビで善玉役だもんねえ、、

長谷部安春がメイン監督だった『おとり捜査官・北見志穂』では松下由樹とコンビ。
嘗て蟹江の実質主演でにっかつの『犯す!』を撮った長谷部が「蟹江も大物になったもんだ」
と松下の相手役に推薦したのではと推測、、

最期は『あまちゃん』などのお陰ですっかり善人イメージで死ねた。
この辺は大杉漣の晩年に似ているかも。