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永遠のアイドルのその不思議さ

2月8日、夜9時から、夫婦でたまたまBS朝日で日本映画(1987年東宝作品)『映画女優』を見始めました。

映画の内容は新藤兼人(略)の「小説・田中絹代」の映画化で、田中絹代に扮するのが、吉永小百合です。私は田中絹代も、吉永小百合も嫌いではありません。

しかし映画ファンの立場から言うと、人それぞれですが、格が違います。
田中絹代は大女優で、吉永小百合は大根ですと言い切ってしまうのもなんですが、大根は当たらないと言う所から来ていますが、吉永小百合の映画はそこそこ、興行収入は上げていたでしょう。

しかし、映画女優として比べてみた場合、戦前から67歳で没するまで、特に戦後の一時期は、その作品の印象は、良き監督と脚本にも恵まれましたが、
ここが吉永小百合と大違いなのですが、その心に残る作品も少なくありません。

「宗方姉妹」、「西鶴一代女」、「おかあさん」、「安宅家の人々」、「雨月物語」、「煙突の見える場所」、「流れる」、「楢山節考」、「彼岸花」
など、木下恵介・小津安二郎・溝口健二・五所平之助などいい監督と出会いました。それらに見事に応えています。

一方吉永小百合は。その美貌と清潔さで売った青春アイドルスターのまんま、今に至っているように見えます。
私にとっては彼女の作品の殆どを見ていますが、心に残る作品はと言われれば、答えに窮します。子役の頃から映画に出ていたみたいですが。

彼女が知られたのは、日活作品で女優を育てる名人とも言われた、浦山桐郎監督の監督デビュー作
「キューポラの見える街」で、吉永小百合は健気なひたむきな少女を好演し、一躍脚光を浴びました。浦山桐郎監督以上にです。

しかし、吉永小百合の代表作といえば、これ一本になってしまうのは何故でしょう。