震災という大きな暴力こそ消え去ったが、秩序を失った山口組には新しい暴力が吹き荒れ、
閉塞した時代の中で、血気盛りの若者たちが、それらの無法に立ち向かうのには、自らの暴力に頼るほかはなかった。

戦いが始まるとき、まず失われものは若い命である。そして、その死がついに報われた例がない。
こうした死を積み重ねつつ、神戸やくざの抗争は、さらに激しく拡大の一途をたどっていったのである・・・