昨日の2K放送はクライテリオン盤ブルーレイより高画質だった。
ただ気になったのは、DR画質で録画したのにブルーレイ一枚にダビングできてしまったこと。
ま、いずれブルーレイ4Kが出るだろうけど勿論買う。言うまでもない

ところで、今日一気にこのスレを読んだのだが、未だに勝新で見たかったというアホが存在するんだな

黒澤は役者に散々手こずったことが何度もある
「七人の侍」の稲葉義男 「天国と地獄」のボースン役 「デルス・ウザーラ」のマクシム・ムンズク
「八月の狂詩曲」の村瀬幸子 「まあだだよ」の松村達雄

だが、主要な役を演ずる役者を降ろしたことは無かった
黒澤は、よほど勝新の演技が気にいらなかったと発想する者がいないのが不思議だ

これは今まで黒澤スレで何回も書いていることだが
アメリカで製作された「KUROSAWA」という出来の悪いアンソロジー作品がある
NHKでも放映された

そのアメリカ盤DVDの特典に仲代のインタビューがあるのだが
こんなことを言っている。 記憶だけで書く

役者にとって二役はとてもやり甲斐がある。特に盗人の方は。
だが黒澤から 「仲代君、面白く演じないで欲しい。 これは信玄の悲劇なのだから」と言われた

仲代の演技は、下卑た笑いをしても、品のない仕草をしても下品になりすぎない。どこかに品格が残る。 
映画全体のトーンを見ても、それこそが黒澤が主役に求めていた演技だと思う

勝新が演じていたら、下品さが強調され、生臭さがにじみ出ていただろう
それが勝新太郎という俳優の個性であり魅力でもあるのだから

いかに黒澤でも役者の個性までは自在に操れまい
降板に至った理由はそれだと思う。

私は「影武者」は傑作だと思っている
しかも戦国絵巻というよりニューロティック・ドラマとして傑作だ