>>149
大島渚の「愛と希望の町」とまったく同じテーマを描いてる。
いまでいう‘格差問題’だな。

しかし、「狂った果実」の方が、切実だし、救いがない。
底辺の者が、富裕層の者に、喧嘩でも簡単に負けてしまうという展開が衝撃的だった。

それまでのフツーの映画だと、
「貧しくとも純粋な若者が、豊かさでは負けても腕っ節では勝つ」
「生意気な金持ちお坊ちゃんを懲らしめる」
というのが当たり前だったのに。

「狂った果実」では、
富裕層の者は、金があるだけでなくて喧嘩にも強いしセックスにも馴れてる。
底辺の主人公の方は、金もなく度胸もなく、何もかもない。

何とも救いがないが、しかしリアリティがある。
比較すると、「愛と希望の町」が実は富裕層の者によって作られた映画だというのもわかる。